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アドバンテスト8133億円・非鉄4.86%高|9月30日の出来高・ストップ高安・重要IR

MARKET EYE 編集部 2026.09.30 18:40 株式の記事一覧を見る →
アドバンテスト8133億円・非鉄4.86%高|9月30日の出来高・ストップ高安・重要IR

先に要点

  • 売買代金首位は株式会社アドバンテスト(6857)の8133億1217万円。出来高は2372万3400株で、前日から商いが大きく膨らみました。
  • キオクシアホールディングス株式会社(285A)は7125億3878万円で2位。株式分割後の大商いは続きましたが、前日より出来高・売買代金はやや減っています。
  • 業種別では非鉄金属が4.86%高、銀行業が3.25%高。半導体株だけでなく、電線・金融へ資金が広がったことが9月30日の特徴です。
  • ETF・ETN・REITを除く普通株では、ストップ高到達が14銘柄、ストップ安が1銘柄。ストップ高到達後にマイナスで引けた銘柄もあり、需給の強さには差がありました。
  • 引け後はスルガ銀行株式会社(8358)が業績・配当予想を上方修正し、NISSHA株式会社(7915)は通期営業損益を赤字へ下方修正しました。これらは当日の株価にまだ反映されていません。

アドバンテスト8133億円、売買代金首位が交代

【市場で起きたこと】9月30日の売買代金首位は株式会社アドバンテスト(6857)でした。終値は3万4260円、前日比350円高、1.03%高。始値3万4780円、高値3万4920円、安値3万3880円、出来高2372万3400株、売買代金8133億1217万円です。

前日の出来高は約910万株、売買代金は約3053億円でした。1日で出来高は約2.61倍、売買代金は約2.66倍へ増えています。単に株価が上がっただけでなく、実際に動いた金額が大きく増えたため、半導体製造装置株へ資金が戻ったことを示す数字です。

ただし、高値3万4920円から終値までは660円下げ、終値は始値も下回りました。大商いを伴った上昇ではあるものの、上値では利益確定売りも出ています。売買代金の大きさだけを強気材料とせず、翌営業日に安値3万3880円を保てるか、商いが細っても価格を維持できるかを分けて確認する必要があります。

売買代金3位はソフトバンクグループ株式会社(9984)の4160億1105万円で、終値は6430円、6.55%高でした。首位と3位の間に約3973億円の差があり、アドバンテストとキオクシアの2銘柄へ資金が集中した構図は変わっていません。

キオクシア7125億円、分割後の資金は残った

キオクシアホールディングス株式会社(285A)は終値1万8095円、215円高、1.20%高。始値1万8170円、高値1万8460円、安値1万7920円、出来高3912万5500株、売買代金7125億3878万円でした。

前日は株式分割の権利落ち後初日で、出来高4157万2200株、売買代金約7315億円に達していました。9月30日は出来高が約5.9%、売買代金が約2.6%減ったものの、全市場2位の資金量を維持しています。分割で1株あたりの価格が下がり、売買単位に必要な金額が小さくなった後も、短期資金だけでなく大口の売買が残ったと読めます。

一方、終値は始値を75円下回りました。高値を追った買いだけでなく、1万8000円台で持ち高を減らす売りも相応にあったということです。前日より商いが減ったため、次は売買代金が落ち着く局面でも1万7920円付近を保てるかが焦点になります。

半導体周辺では太陽誘電株式会社(6976)が2.27%高で売買代金3423億7201万円、KOKUSAI ELECTRIC株式会社(6525)が2.65%高で2629億1578万円、東京エレクトロン株式会社(8035)が2.69%高で1814億6494万円でした。個別差はあるものの、半導体・電子部品の複数銘柄に売買が広がりました。

非鉄4.86%高、銀行3.25%高へ資金が拡散

9月30日は東証33業種がすべて上昇しました。上昇率首位は非鉄金属の4.86%、続いて銀行業3.25%、金属製品3.01%、化学2.19%、情報・通信業2.13%でした。前日までの半導体中心の商いから、電線、金融、素材へ買いが広がった点が重要です。

非鉄では株式会社フジクラ(5803)が5224円、5.94%高、古河電気工業株式会社(5801)が3856円、4.67%高、住友電気工業株式会社(5802)が2318円、6.65%高。JX金属株式会社(5016)も3575円、2.55%高でした。単一銘柄の材料だけでは説明できず、電力網、データセンター、先端材料を含む一群に資金が向かいました。

銀行では株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が3700円、3.01%高、株式会社三井住友フィナンシャルグループ(8316)が3471円、3.40%高、株式会社みずほフィナンシャルグループ(8411)が8855円、4.52%高でした。金利上昇局面では貸出金利と預金金利の差が収益改善へつながる可能性がありますが、実際の利益は貸出需要や信用コストにも左右されます。翌朝の日銀短観を前にした買いが続くかは、金利だけでなく企業の資金需要と不良債権費用も合わせて見る必要があります。

フジクラは1万km超の契約、商いは前日の1.66倍

株式会社フジクラ(5803)は始値5099円、高値5252円、安値5068円、終値5224円。出来高3887万5400株、売買代金2018億2129万円でした。前日の売買代金約1219億円と比べて約1.66倍、出来高も約1.57倍へ増えています。

同社は30日、米国Commonwealth Fusion Systemsと高温超電導線材の長期供給契約を結んだと発表しました。総供給量は1万km超で、同社の高温超電導線材に関する契約として過去最大規模です。高温超電導線材は、核融合炉のプラズマを閉じ込める強い磁場をつくる超電導マグネットに使われます。

材料が場中に公表され、株価と売買代金の双方が上昇したため、当日の値動きとの関係は確認できます。ただし、契約総量が大きいことと、今期利益が同じ割合で増えることは別です。納入時期、設備増強、製造歩留まり、売上計上のタイミング、利益率は今後の開示を待つ必要があります。長期契約は需要の見通しを高めますが、短期の株価上昇を保証するものではありません。

ランド2.78億株でも、中心銘柄とは限らない

出来高首位は株式会社ランド(8918)の2億7838万4300株でした。終値は11円、10.00%高、始値11円、高値11円、安値10円、売買代金は29億3635万円です。株価が低い銘柄は同じ投資金額でも多くの株数を売買できるため、出来高だけでは市場の中心を判断できません。

アドバンテストの出来高はランドの約12分の1ですが、売買代金は約277倍です。出来高は「何株動いたか」、売買代金は「いくら動いたか」を示します。低位株では、さらに時価総額、信用買い残、過去平均に対する増加率、翌日以降の商いの持続性を確認する必要があります。

出来高2位の日本電信電話株式会社(9432)は1億8775万2700株、終値171.6円、0.18%高。東京海上ホールディングス株式会社(8766)は1億1383万7800株、終値537.5円、2.73%高でした。東京海上は株式分割後で1株価格が下がっており、株数の増加には制度要因も含まれます。大量出来高をそのまま新規資金流入とみなさず、売買代金と分割影響を分けることが大切です。

なお、20日平均出来高比は同一条件で再現できる公表値を取得できなかったため、本記事では推測していません。代わりに前日比と売買代金を用いて、商いの増減を確認しています。

ストップ高14銘柄、終値まで維持したのは8銘柄

ETF・ETN・REITを除く普通株では、ストップ高に到達した銘柄は14、ストップ安は1でした。終値までストップ高を維持したのは、ダイナミックマッププラットフォーム株式会社(336A)、株式会社ZenmuTech(338A)、株式会社フィーチャ(4052)、株式会社ジィ・シィ企画(4073)、クオリプス株式会社(4894)、株式会社ジェイ・イー・ティ(6228)、株式会社プロジェクトホールディングス(9246)、スバル興業株式会社(9632)の8銘柄です。

株式会社プロジェクトホールディングス(9246)は1742円、300円高で比例配分となりました。テクノプロ・ホールディングス株式会社(6028)の完全子会社TX1による公開買付価格は1株2200円で、買付期間は9月29日から11月11日までです。終値が公開買付価格を下回っているのは、値幅制限で一度に2200円へ届かないためです。成立条件や応募手続きがあるため、価格差を無条件の利益とみなすことはできません。

一方、株式会社オーディオストック(621A)は一時1936円まで上昇した後、終値1525円、0.72%安。株式会社Skyfall(625A)は一時2580円から終値1900円、8.65%安、株式会社レイヤード(634A)も一時3815円から終値3030円、2.73%安でした。ストップ高へ到達しても、終値まで買い需要が続くとは限りません。高値で売り注文が増えた銘柄では、翌営業日の寄り付きだけでなく前日終値を保てるかが需給の確認点になります。

ストップ高銘柄すべてについて、同日中の新しい企業開示を確認できたわけではありません。材料を特定できない値動きは、思惑を理由として補っていません。

ストップ安は株式会社アクセルスペースホールディングス(402A)の1銘柄で、終値421円、100円安、19.19%安でした。同社は29日17時、GRUS-3衛星7機のうち4機で通信異常が発生したと公表しています。事実として確認できるのは通信異常までで、業績への影響額は新たな会社開示を待つ必要があります。

重要IRは「場中」と「引け後」を分けて読む

株式会社フジクラ(5803)の供給契約は場中に公表され、当日の上昇と大商いに反映されました。これに対し、15時30分以降に公表された業績修正は、9月30日の終値形成後です。翌営業日の需給材料として扱う必要があります。

スルガ銀行株式会社(8358)

2027年3月期の連結経常利益予想を475億円から560億円へ、親会社株主に帰属する当期純利益を320億円から440億円へ上方修正しました。年間配当予想も60円から80円へ引き上げています。貸出業務の進展や金利上昇に加え、貸倒引当金算定方法の変更に伴う約56億円の戻入れが寄与します。継続的な収益改善と一時的な戻入れを分けて評価する必要があります。

NISSHA株式会社(7915)

2026年12月期の売上高予想を1980億円から1950億円へ、営業損益を70億円の黒字から33億円の赤字へ、親会社株主に帰属する当期純損益を32億円の黒字から62億円の赤字へ修正しました。米国の医療機器事業に関するのれん減損やタブレット向け需要の弱さ、生産コストが影響しています。減損は会計上の一時費用でも、需要と採算の弱さは継続要因になり得ます。

スルガ銀行の終値2940円、1.87%高、NISSHAの終値1160円、0.17%高は、いずれも修正公表前の価格です。翌営業日の反応を見る際は、寄り付きの騰落率だけでなく、出来高、寄り後の高安、終値の位置を合わせて確認します。

今後の見通し

ここからはMARKET EYEの分析です

対象期間:2026年10月1日から10月2日までの2営業日

基本的な見方:9月30日は33業種がすべて上昇し、アドバンテストとキオクシアの大商いに加えて、非鉄・銀行へ資金が広がりました。短期的には「半導体だけの上昇」から一段広がったと見ます。ただし、売買代金上位2銘柄への集中は強く、ストップ高到達後にマイナスで引けた銘柄も複数あります。全面的な需給改善と断定する段階ではありません。

好転を確認しやすい条件:アドバンテストが9月30日安値3万3880円、キオクシアが1万7920円付近を維持し、商いが前日より落ち着いても価格が崩れないこと。非鉄ではフジクラだけでなく古河電気工業、住友電気工業にも買いが続くこと。銀行株が日銀短観公表後も3社そろって前日終値を上回ること。ストップ高銘柄で高値到達後の急反落が減ることです。

見方の変更が必要になる条件:半導体・電線株が大商いのまま9月30日安値を割り込む、銀行株が金利上昇にもかかわらず反落する、ストップ高到達銘柄の多くが翌日に前日終値を割る、NISSHAの下方修正をきっかけに電子部品・産業材へ採算懸念が広がる場合です。その場合、30日の上昇を持続的な資金移動ではなく月末のポジション調整として見直します。

次に確認する予定:日本銀行は10月1日8時50分に9月短観の概要・要旨と金融政策決定会合の主な意見を公表予定です。10月2日8時50分には短観の調査全容などが予定されています。米国では10月2日21時30分(日本時間)に9月雇用統計が公表予定です。国内金利、ドル円、米長期金利を通じて、銀行株と高PERの半導体株の評価に影響するため、各発表後の売買代金と業種別騰落を確認します。

まとめ|大商いの継続より、資金の広がりを見る

9月30日は、アドバンテスト8133億円、キオクシア7125億円という大商いが目を引きました。しかし、その日の中身を示したのは金額の大きさだけではありません。非鉄金属が4.86%高、銀行業が3.25%高となり、半導体から電線・金融へ買いが広がりました。

一方、ランドの2.78億株は売買代金で29億円にとどまり、出来高の多さと市場の中心が一致しないことも改めて示されました。ストップ高14銘柄のうち6銘柄は高値を維持できず、1銘柄はストップ安。需給の強弱は銘柄ごとに大きく異なります。

翌営業日は、アドバンテストとキオクシアの商いがどれだけ残るかだけでなく、フジクラの契約材料が同業へ波及するか、銀行株が日銀短観後も買われるか、引け後の上方・下方修正が各社の出来高へどう表れるかを順番に見る場面です。値上がり銘柄数が多い日ほど、売買代金、終値の位置、材料の持続性を分けて確認することが重要です。

※本記事は公開情報をもとにした市場解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。

情報源・参考資料

  1. 補足情報 Yahoo!ファイナンス 売買代金ランキング(2026年9月30日)
  2. 補足情報 Yahoo!ファイナンス 出来高ランキング(2026年9月30日)
  3. 補足情報 Yahoo!ファイナンス ストップ高ランキング(2026年9月30日)
  4. 補足情報 Yahoo!ファイナンス ストップ安ランキング(2026年9月30日)
  5. 補足情報 フジクラ CFS社との高温超電導線材長期供給契約
  6. 補足情報 プロジェクトホールディングスに対する公開買付け開始
  7. 補足情報 スルガ銀行 連結業績予想および配当予想の修正
  8. 補足情報 NISSHA 業績予想の修正
  9. 一次情報 日本銀行 短観
  10. 一次情報 米国労働統計局 公表日程

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