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米国株出来高ランキングTOP20(8月24日)|NVIDIA決算前に半導体株へ売り、資金は大型株内で選別

MARKET EYE 編集部 2026.08.25 11:23 株式の記事一覧を見る →
米国株出来高ランキングTOP20(8月24日)|NVIDIA決算前に半導体株へ売り、資金は大型株内で選別

2026年8月24日の米国株市場では、出来高首位がNVIDIAの1億1652万株、2位がIntelの9312万株となり、AI・半導体関連へ売買が集中した。もっとも、出来高が多いことは必ずしも買い人気を意味しない。この日はNVIDIAが2.91%安、Intelが3.12%安、Micronが5.87%安、Broadcomが2.63%安、SK hynixの米国預託証券(ADR)が4.92%安となった。株数ベースの大商いと株価下落が同時に起きたため、中心テーマは「新規の強気資金流入」ではなく、決算と政策イベントを前にした持ち高調整、利益確定、ヘッジ売りだったと読むのが自然だ。

一方で、Dow Jones Industrial Averageは小幅高、S&P500は0.3%前後安、Nasdaq総合は0.8%前後安と指数は分かれた。Walmart、Amazon、Alphabet、Netflixなどは上昇し、BitMine Immersion TechnologiesとStrategyも上昇した。つまり市場全体が一方向へ崩れたのではなく、値動きの大きいAI・半導体株から、消費・大型プラットフォーム・暗号資産連動株へ資金が移る「選別相場」だった。本稿では、通常取引終了時点の上位20銘柄をETF、ETN、ワラント、優先株を除いて集計し、初心者にも分かるように何が売買を膨らませたかを整理する。

8月24日の出来高上位20銘柄

順位 銘柄(ティッカー) 終値 騰落率 出来高 当日高値/安値 概算売買代金
1 NVIDIA(NVDA) 208.48ドル -2.91% 1億1652万株 215.59/207.37ドル 242.9億ドル
2 Intel(INTC) 87.26ドル -3.12% 9312万株 88.91/85.14ドル 81.3億ドル
3 BitMine Immersion Technologies(BMNR) 24.15ドル +5.78% 6128万株 24.94/23.23ドル 14.8億ドル
4 SpaceX(SPCX) 135.00ドル -1.44% 5831万株 138.33/133.10ドル 78.7億ドル
5 Strategy(MSTR) 122.63ドル +2.83% 3978万株 127.90/119.38ドル 48.8億ドル
6 Tesla(TSLA) 348.95ドル -3.83% 3805万株 363.24/348.26ドル 132.8億ドル
7 Walmart(WMT) 106.49ドル +2.69% 3233万株 106.60/104.00ドル 34.4億ドル
8 Moderna(MRNA) 138.89ドル -4.30% 3088万株 145.49/130.00ドル 42.9億ドル
9 Apple(AAPL) 310.34ドル +0.32% 2777万株 313.36/309.97ドル 86.2億ドル
10 Palantir Technologies(PLTR) 175.89ドル -2.25% 2765万株 178.75/171.31ドル 48.6億ドル
11 Amazon.com(AMZN) 262.07ドル +1.33% 2686万株 263.32/259.05ドル 70.4億ドル
12 Micron Technology(MU) 910.01ドル -5.87% 2561万株 936.45/887.61ドル 233.1億ドル
13 Alibaba Group ADR(BABA) 118.47ドル -0.73% 2210万株 120.47/116.40ドル 26.2億ドル
14 Robinhood Markets(HOOD) 103.62ドル -4.17% 2139万株 109.13/103.14ドル 22.2億ドル
15 Netflix(NFLX) 80.01ドル +0.53% 2016万株 80.62/79.02ドル 16.1億ドル
16 Alphabet Class A(GOOGL) 348.03ドル +0.93% 1897万株 351.60/342.50ドル 66.0億ドル
17 CoreWeave(CRWV) 86.25ドル -1.82% 1777万株 87.20/83.24ドル 15.3億ドル
18 Broadcom(AVGO) 358.76ドル -2.63% 1711万株 366.12/358.76ドル 61.4億ドル
19 Nebius Group(NBIS) 210.91ドル -3.75% 1653万株 213.70/201.89ドル 34.9億ドル
20 SK hynix ADR(SKHY) 155.37ドル -4.92% 1601万株 157.55/151.50ドル 24.9億ドル

概算売買代金は終値と出来高を掛けた単純計算であり、実際の約定価格を一件ずつ合計した数値ではない。このため厳密な売買代金ではなく、資金規模を比較する目安として使う。とくにMicronは出来高では12位でも株価が高く、概算233億ドルとNVIDIAに近い。株数ランキングだけを見ると見落とすほど大きな資金移動が起きていた。

集計では、指数連動ETF、債券・商品などに連動するETN、ワラント、優先株、ユニットを除外し、NYSE・Nasdaqで通常取引された企業株を中心に順位を整えた。AlibabaとSK hynixは米国預託証券であり、米国企業の普通株とは法的な性質が異なるため、表中でADRと明記した。預託証券は海外企業の株式を裏付けとして米ドルで売買できる証券で、株価には本国株、為替、預託比率、米国市場独自の需給が影響する。したがって本国株と価格を単純比較してはいけない。

また、ランキング画面の時刻は通常取引終了直前の米東部時間15時59分59秒で統一されている。時間外取引は決算やニュースで大きく動くことがあるが、本稿の終値、騰落率、出来高、高安には混ぜていない。通常取引と時間外を混在させると、順位と価格変化の時間軸がずれてしまうためだ。記事公開後に時間外価格が変わっても、それは8月24日の通常取引終値を訂正するものではない。

全体像は「半導体売り」と「大型株内の逃避」

8月24日の特徴は、半導体関連がそろって下落した点だ。NVIDIA、Intel、Micron、Broadcom、SK hynixが上位20に入り、いずれもマイナス。上位外でもAMDやMarvellなどが下げ、半導体株指数にも売りが広がった。NVIDIAの決算が8月26日の通常取引終了後に予定されるなか、投資家は好決算そのものよりも「非常に高い期待をさらに上回れるか」を警戒した。期待値が高い銘柄では、売上高が増えても成長率が鈍ったり、粗利益率が少し悪化したりするだけで株価が下がることがある。これが決算前のリスク管理を難しくする。

さらに、AIデータセンターの電力需要や送電網への負荷を巡る政治的な発言が投資家心理を冷やした。AI需要が消えたという話ではない。問題は、建設許可、電力調達、設備投資回収、地域住民の反発といった制約が、売上成長に対する市場の楽観をどこまで修正させるかだ。Reutersはテクノロジー株と半導体株の下落、長期金利の上昇、AIデータセンターを巡る政治的懸念を同日の市場材料として報じた。長期金利上昇は、遠い将来の利益を現在価値へ割り引いたときの評価額を下げやすく、高PERの成長株ほど影響を受けやすい。

対照的にWalmartは2.69%高、Amazonは1.33%高、Alphabetは0.93%高、AppleとNetflixも小幅高だった。これは「テクノロジー全部が売られた」のではなく、決算リスクの大きい半導体と高ボラティリティ株を減らし、収益源が分散した大型プラットフォームや生活必需品へ資金を移したことを示す。Dowが上昇しNasdaqが下落した指数の分岐とも整合する。

1位NVIDIAは出来高急増ではなく、決算前の巨大な持ち高調整

NVIDIAの1億1652万株は絶対額として大きいが、直前20取引日の平均約1億1653万株とほぼ同じで、平均比は約1.00倍だった。したがって「異常出来高が発生した」と表現するのは正確ではない。出来高首位になった理由は、もともと世界最大級の流動性を持つ銘柄であることに加え、8月26日の決算を前に売り手と買い手の双方がポジションを組み替えたためだ。終値208.48ドルは安値207.37ドルに近く、日中の戻りを保てずに引けた。買い方が決算前に積極的に押し目を拾い切れなかった形である。

同社の一次情報では、前四半期売上高は816億ドル、前年同期比85%増、データセンター売上高は752億ドル、同92%増だった。次四半期売上高見通しは910億ドル±2%で、中国向けデータセンター計算製品の売上を前提に含めていない。これほど高い成長を続ける企業では、決算の焦点が「増収かどうか」から「市場予想をどれだけ上回るか」「粗利益率が維持されるか」「次の見通しがさらに引き上がるか」へ移る。詳しくはNVIDIA株価分析で個別に検討する。

2位から6位まで――半導体、暗号資産、SpaceX、Tesla

Intelは9312万株で2位、終値87.26ドル、3.12%安だった。同じ半導体でもNVIDIAとは事業構造が異なり、設計・製造の両方を抱えるため、設備投資負担、製造歩留まり、外部顧客獲得が評価の焦点になる。それでも当日の下落がNVIDIA、Micron、Broadcomと同時に起きている以上、Intel固有材料だけで説明するよりセクター全体のリスク回避を重く見るべきだ。既存のIntel株価分析では、固有の再建課題と半導体循環を分けて確認できる。

BitMineは5.78%高で上位20の最大上昇、Strategyも2.83%高だった。両社は保有暗号資産の価格変動が企業価値に強く影響するため、通常の事業会社よりも暗号資産相場への感応度が高い。BitMineはEthereum、StrategyはBitcoinへの財務的なエクスポージャーが大きく、株価は暗号資産価格だけでなく、保有資産の時価と時価総額の差、資金調達条件、新株発行による希薄化リスクでも動く。上昇したからといって暗号資産価格と常に同率で連動するわけではない点が重要だ。

SpaceXは5831万株で4位、1.44%安。2026年6月に上場したばかりで、浮動株の少なさと高い注目度から需給が振れやすい。8月24日には米大統領の保有開示がReutersで報じられたが、取引額のレンジは限定的であり、これだけを下落理由と断定できない。IPO価格135ドルと同値で引けたことは、市場参加者が上場時評価を再び意識したことを示す。既存のSpaceX株価分析と合わせ、ロケット・衛星通信・AI投資を一括して評価する必要がある。

Teslaは3.83%安で、終値348.95ドルは当日安値348.26ドルに近い。高値363.24ドルから約4%下げており、日中に売り圧力が強まった。NVIDIAと同様に将来成長を大きく織り込む銘柄で、長期金利上昇やリスク回避の影響を受けやすい。一方、自動車販売、粗利益率、自動運転、ロボット事業など複数の材料が常に重なるため、当日の下落を一つのニュースへ結びつけるのは避ける。詳しくはTesla株価分析を参照したい。

7位から13位――Walmartの強さとMicronの大幅安

Walmartは2.69%高でほぼ高値引けとなった。景気や物価への不安が残る局面では、食品・日用品を幅広く扱い価格競争力を持つ小売大手が相対的な避難先になりやすい。単なるディフェンシブ株ではなく、広告、会員制、ECなど利益率の異なる事業を拡大しているため、投資家は売上だけでなく営業利益の伸びも見る。上位20の半導体株が軒並み下落するなかでの高値引けは、資金ローテーションを象徴した。

Modernaは4.30%安で値幅が大きく、高値145.49ドルから安値130.00ドルまで15ドル超動いた。バイオ株は臨床試験、規制当局、ワクチン需要など固有要因で急変しやすいが、当日一つの一次情報だけで値動き全体を説明できなかったため、個別記事には昇格させていない。Apple、Amazonは上昇し、Palantirは下落。AIという共通ラベルが付いても、端末・クラウド・ソフトウェア・半導体では収益化の時期と設備投資負担が異なるため、同じ方向へ動くとは限らない。

Micronは5.87%安で上位20の最大下落、しかも概算売買代金は約233億ドルに達した。HBMなどAI向けメモリーの成長期待が高い一方、メモリー市況は供給能力、顧客在庫、平均販売価格によって循環的に変わる。この日はSK hynix ADRも4.92%安で、メモリー関連に共通する売りが確認できる。ただし、両社の株価、上場市場、為替感応度は異なるため、同率で動くと考えるべきではない。日本ではキオクシアHDや半導体製造装置株への波及を翌営業日に点検する材料になる。

14位から20位――プラットフォーム株とAIインフラ株の分岐

Robinhoodは4.17%安で当日安値に近く、暗号資産関連株がすべて上がったわけではない。Robinhoodの収益には取引活発化が追い風になる一方、金利収入、顧客資産、規制、株式報酬なども効く。BitMineやStrategyの上昇だけを見て同じ暗号資産テーマとして買うと、事業モデルの違いを見落とす。

Netflix、Alphabetは上昇した一方、CoreWeave、Broadcom、Nebiusは下落した。CoreWeaveとNebiusはAI計算資源を提供するインフラ側で、設備投資、電力、資金調達、顧客集中への感応度が高い。BroadcomはカスタムAI半導体とネットワークへの期待を持つが、NVIDIA決算前の半導体売りから逃れられなかった。SK hynix ADRは米国で取引される預託証券であり、韓国市場の普通株そのものではない。本ランキングは米国市場で売買される株式性証券を対象にし、ADRであることを明記して普通株と区別した。

取引停止と20日平均出来高の確認

上位20銘柄について、確認時点で当日のLULD(急激な価格変動を抑えるための一時停止)を値動きの主因とする公式発表は確認できなかった。したがって「取引停止で出来高が膨らんだ銘柄」としては扱っていない。もっとも、取引停止履歴は取引所による更新時刻の差があるため、断定の根拠にはせず、記事化選定では企業発表、SEC、取引所、主要報道を優先した。

20日平均出来高との比較はNVIDIAについて直前20取引日を再計算し、当日の1億1652万株が平均約1億1653万株の約1.00倍であることを確認した。他の19銘柄については、同じ定義・同じ通常取引時間だけでそろった20日系列を最終確認できなかったため、推定値を掲載していない。平均出来高はデータ会社によって時間外取引や訂正約定の扱いが異なり、見かけ上の倍率がずれる。確認できない数字を埋めるより、当日出来高、終値、高安、騰落率を確定させる方を優先した。

日本株へどう波及するか

最も直接的なのは半導体だ。NVIDIA、Micron、Broadcom、SK hynixが同時に下落したため、日本ではアドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコ、レーザーテック、キオクシアHDなどの寄り付きに下押し圧力が出る可能性がある。ただし、米国市場の下落をそのまま日本株の下落率へ置き換えてはいけない。ドル円、日経平均先物、個別の受注構成、前日の織り込み具合で反応は変わる。NVIDIA決算前であれば、翌日の日本株でも売買を減らして様子を見る投資家が増え、出来高が細ることもある。

AIデータセンターの電力制約が意識される場合、電力設備、変圧器、ケーブル、冷却、発電関連には中長期需要という追い風と、建設遅延という短期逆風が同時に生じる。単純に「データセンター懸念=関連株すべて売り」と考えず、設備を供給する側か、電力コストを負担する側かを分ける必要がある。Walmartの上昇は日本の小売株全体に直接連動する材料ではないが、米国で景気敏感な高PER株から生活必需品へ資金が移るなら、日本でもディフェンシブ株優位の地合いを確認する手掛かりになる。

暗号資産関連ではBitMineとStrategyが上昇したため、日本の暗号資産交換業、保有企業、ブロックチェーン関連が物色される可能性はある。ただし両社固有の資本政策が株価へ強く効くため、BitcoinやEthereumの現物価格、米国上場暗号資産株、ドル円の三つを分けて確認したい。日米セクターの時間差を検証する考え方は日米セクター連動分析も参考になる。

強気シナリオと弱気シナリオ

強気シナリオは、NVIDIA決算が売上高、粗利益率、次四半期見通しの三点で市場の高い期待を超え、AI設備投資の持続性が確認される展開だ。その場合、8月24日の半導体売りは決算前の一時的な持ち高整理だったと再評価され、NVIDIAだけでなくMicron、Broadcom、CoreWeave、Nebius、さらに日本の半導体製造装置株へ買い戻しが広がり得る。長期金利が落ち着き、AIデータセンターの電力・規制問題に現実的な解決策が示されれば、バリュエーションの圧縮も止まりやすい。

弱気シナリオは、決算の絶対額が良くても成長率、粗利益率、供給制約、電力・建設制約、中国売上などのどれかが期待を下回る展開だ。8月24日は半導体関連が同時に売られており、投資家のポジションが依然大きければ、決算後の損切りが連鎖する可能性がある。30年債利回りが5%を超えるような長期金利上昇が続けば、遠い将来の利益を高く評価するAI株には追加の逆風となる。さらに地政学、関税、インフレ指標が悪化すれば、半導体固有の好材料だけでは相場全体のリスク回避を止められない。

MARKET EYEの結論――順位よりも、上位銘柄の方向を読む

8月24日の出来高ランキングから得られる結論は、「AI人気が終わった」でも「押し目買いの好機」でもない。首位NVIDIAの出来高は20日平均並みで、異常商いではなかった一方、半導体5銘柄が上位20に入りそろって下落した。これは決算前のリスク削減がセクター全体へ波及した証拠である。対してWalmart、Amazon、Alphabetなどは上昇し、全面的な現金化ではなく、大型株内で資金の置き場所を変える動きだった。

次に確認すべきイベントは、8月26日のNVIDIA決算、同日の米個人消費支出(PCE)関連指標、週後半のJackson Holeでの金融政策発言である。価格面ではNVIDIAの207.37ドル、Micronの887.61ドル、Teslaの348.26ドルといった当日安値を維持できるかが短期の焦点になる。上抜けを見るなら、それぞれ当日高値を回復できるかを確認する。出来高ランキングは人気投票ではなく、買い手と売り手が最も激しく意見をぶつけた場所を示す。翌日の値動きでは、順位そのものより、売られた銘柄が安値を割るのか、買い戻されるのかを追うべきだ。

情報源・参考資料

  1. 補足情報 https://www.investing.com/equities/most-active-stocks
  2. 補足情報 https://www.barchart.com/stocks/most-active/daily-volume-leaders
  3. 補足情報 https://www.reuters.com/business/sp-nasdaq-futures-slip-markets-await-iran-sanctions-nvidia-results-2026-08-24/
  4. 一次情報 https://investor.nvidia.com/news/press-release-details/2026/NVIDIA-Sets-Conference-Call-for-Second-Quarter-Financial-Results/default.aspx
  5. 一次情報 https://investor.nvidia.com/news/press-release-details/2026/NVIDIA-Announces-Financial-Results-for-First-Quarter-Fiscal-2027/default.aspx
  6. 補足情報 https://www.financecharts.com/stocks/NVDA/summary/volume-averages

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