本文へ移動
MARKET EYE MEDIA
世界の市場を、シンプルに、深く。
新着・定番を自動選定PICK UP 5 →
ホーム›株式›日経平均1,130円安でも買われた3銘柄 出来高3.3億株と2.07兆円の資金差【9月8日】
株式

日経平均1,130円安でも買われた3銘柄 出来高3.3億株と2.07兆円の資金差【9月8日】

MARKET EYE 編集部 2026.09.08 18:21 株式の記事一覧を見る →
日経平均1,130円安でも買われた3銘柄 出来高3.3億株と2.07兆円の資金差【9月8日】

2026年9月8日(火)の東京株式市場は、日経平均株価が65,269円と前営業日比1,130円安、TOPIXが4,050と75ポイント安で取引を終えました。東証プライムは値上がり362銘柄に対し、値下がり1,158銘柄。指数だけでなく市場の広い範囲に売りが及んだ一日です。

この記事で確認すること

普通株の出来高・売買代金上位各20銘柄から、9月9日(水)の注目3銘柄とセクターを整理します。ETF・ETN・REITは対象外です。統一基準の20日平均を取得できない銘柄は推測せず、比較可能な前日比や参照平均だけを補足します。

9月8日の結論:株数より売買代金、上昇より終値位置

出来高首位はランドの3億3,359万株でしたが、売買代金は約36.7億円です。一方、キオクシアホールディングスは出来高3,469万株でも、売買代金は約2兆662.9億円。株数はランドの約10分の1でも、動いた金額は約563倍に達します。

売買代金上位では、キオクシア、アドバンテスト、太陽誘電、イビデン、フジクラ、村田製作所、東京エレクトロン、レーザーテック、KOKUSAI ELECTRIC、ディスコの10銘柄だけで約3兆5,514.5億円が動きました。しかし、この10銘柄はすべて下落しています。これは半導体・電子部品へ新しい買いが集まったというより、保有者の利益確定や持ち高調整も含む売買が膨らんだと読む場面です。

対照的に、情報・通信業は業種別で2.20%上昇しました。ソフトバンクグループが5.45%高、NTTが1.90%高、ソフトバンクが1.01%高。下落銘柄が全体の7割を超える地合いでの逆行高は、翌日も資金が残るか確かめる価値があります。

出来高上位20銘柄:注目度の大きさを確認

出来高は「何株が交換されたか」を示し、市場参加者の注目度を測る手掛かりです。ただし、1株10円台と数万円の株を同じ株数だけで比較することはできません。以下は出来高順ですが、売買代金と当日高安を同時に確認してください。

1位 ランド(8918):11円(0.00%)、3億3,359万1,800株、36.7億円、高安10~11円。

2位 NTT(9432):172円(+1.90%)、1億8,818万5,000株、320.8億円、高安167.4~172.4円。

3位 オンコセラピー・サイエンス(4564):22円(0.00%)、1億7,816万6,400株、38.6億円、高安21~23円。

4位 ソフトバンクグループ(9984):6,556円(+5.45%)、1億1,069万1,100株、7,264.9億円、高安6,111~6,745円。

5位 ソレイジア・ファーマ(4597):29円(-3.33%)、9,232万1,700株、27.2億円、高安28~30円。

6位 ティアフォー(593A):2,354円(-2.28%)、7,216万7,600株、1,769.1億円、高安2,273~2,583円。

7位 日産自動車(7201):302.5円(-4.45%)、6,414万9,700株、196.0億円、高安302.5~313.8円。

8位 ソフトバンク(9434):241円(+1.01%)、5,839万7,100株、140.3億円、高安236.1~241.6円。

9位 ソニーFG(8729):162.3円(+0.31%)、4,237万3,300株、69.0億円、高安161.2~163.7円。

10位 WIZE(3664):24円(-4.00%)、4,214万9,400株、10.2億円、高安24~25円。

11位 日本製鉄(5401):677.9円(-2.81%)、3,748万7,400株、256.6億円、高安677.9~696円。

12位 キオクシアホールディングス(285A):57,410円(-3.56%)、3,469万4,700株、2兆662.9億円、高安57,040~61,040円。

13位 メタプラネット(3350):244円(-9.96%)、3,451万5,000株、87.9億円、高安244~264円。

14位 フジクラ(5803):5,083円(-3.01%)、3,447万7,000株、1,815.1億円、高安5,083~5,387円。

15位 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):3,656円(-1.48%)、3,290万6,000株、1,212.2億円、高安3,627~3,728円。

16位 フォーサイド(2330):130円(+18.18%)、3,254万2,000株、46.3億円、高安118~160円。

17位 東京電力ホールディングス(9501):556.7円(-1.29%)、3,097万3,300株、172.7億円、高安551.8~565円。

18位 トヨタ自動車(7203):2,968.5円(-4.12%)、3,056万900株、915.6億円、高安2,968.5~3,040円。

19位 JX金属(5016):3,726円(+1.11%)、2,807万2,300株、1,075.0億円、高安3,657~3,910円。

20位 太陽誘電(6976):9,046円(-7.92%)、2,578万2,200株、2,394.6億円、高安9,046~9,674円。

日産自動車は前日の約2,752万株から約6,415万株へ2.33倍に増えましたが、4.45%安の安値引けでした。取引増は買い人気だけでなく、売りの増加も含みます。明確な個別材料が確認できない低位株の急増には、値動きだけから理由を付けません。

売買代金上位20銘柄:実際に大きな資金が動いた場所

売買代金は株価と出来高を掛け合わせた金額です。機関投資家を含む大口資金の動きを考えるときは、出来高より売買代金が有効です。キオクシア1銘柄で東証プライム全体の売買代金の約24%に相当する規模となり、指数と個別株の値動きを左右しやすい集中が続きました。

1位 キオクシアHD:57,410円(-3.56%)、3,469万4,700株、2兆662.9億円、高安57,040~61,040円。

2位 ソフトバンクG:6,556円(+5.45%)、1億1,069万1,100株、7,264.9億円、高安6,111~6,745円。

3位 アドバンテスト:33,800円(-1.97%)、966万7,100株、3,372.0億円、高安33,800~35,690円。

4位 太陽誘電:9,046円(-7.92%)、2,578万2,200株、2,394.6億円、高安9,046~9,674円。

5位 イビデン:20,810円(-6.26%)、849万6,000株、1,831.5億円、高安20,725~22,110円。

6位 フジクラ:5,083円(-3.01%)、3,447万7,000株、1,815.1億円、高安5,083~5,387円。

7位 ティアフォー:2,354円(-2.28%)、7,216万7,600株、1,769.1億円、高安2,273~2,583円。

8位 村田製作所:7,023円(-7.83%)、1,981万700株、1,431.6億円、高安7,023~7,399円。

9位 東京エレクトロン:54,000円(-3.30%)、238万6,800株、1,318.1億円、高安54,000~56,720円。

10位 三菱UFJ:3,656円(-1.48%)、3,290万6,000株、1,212.2億円、高安3,627~3,728円。

11位 JX金属:3,726円(+1.11%)、2,807万2,300株、1,075.0億円、高安3,657~3,910円。

12位 Terra Drone:20,280円(+0.90%)、460万400株、958.1億円、高安20,160~21,490円。

13位 レーザーテック:34,910円(-1.91%)、270万6,800株、955.4億円、高安34,620~35,910円。

14位 KOKUSAI ELECTRIC:8,782円(-1.65%)、1,027万1,800株、943.9億円、高安8,778~9,445円。

15位 トヨタ自動車:2,968.5円(-4.12%)、3,056万900株、915.6億円、高安2,968.5~3,040円。

16位 ディスコ:53,890円(-5.70%)、141万9,500株、789.4億円、高安53,890~57,270円。

17位 三井住友FG:6,928円(-0.69%)、1,004万4,400株、699.3億円、高安6,817~7,045円。

18位 ソニーグループ:3,654円(-3.33%)、1,702万4,000株、628.5億円、高安3,654~3,768円。

19位 みずほFG:8,599円(-1.27%)、713万6,000株、618.8億円、高安8,506~8,776円。

20位 古河電気工業:3,666円(-4.53%)、1,602万4,900株、613.3億円、高安3,666~3,931円。

上位20銘柄では、ソフトバンクグループ、JX金属、Terra Droneの3銘柄だけが上昇し、残りは下落しました。特に太陽誘電、村田製作所、イビデン、ディスコは5%を超える下げです。売買代金の大きさは「強い買い」の証明ではなく、買い手と売り手が激しく交代した証拠だと理解する必要があります。

資金移動:通信と資源が支え、輸出・電子部品は円高を警戒

業種別では情報・通信が2.20%高、石油・石炭製品が1.91%高、鉱業が1.08%高となりました。通信は国内収益の比重が高い企業が多く、急な円高が輸出採算へ与える直接的な影響は自動車や電機より小さめです。原油相場の上昇は石油開発や元売りの採算期待につながる一方、ガソリンや物流コストを通じて家計と企業の負担になるため、同じ材料でも立場により影響が逆になります。

下落側では輸送用機器、電気機器、非鉄金属などが弱くなりました。ドル円は9月8日に153円台へ円高が進み、輸出企業の円換算利益への警戒が強まりました。ただし、各社の想定為替レートや海外生産比率は異なります。円高だけを理由に全企業の利益が同じ幅で減るわけではありません。

半導体・AI関連は売買代金が大きいまま下落しました。ここで見るべきは、9月9日に売買代金を保ちながら安値を切り上げるかです。取引金額が急減して戻るだけなら自律反発にとどまる可能性があり、大商いのまま前日高値を回復すれば需給改善の手掛かりになります。

注目セクター:情報・通信は防御力と成長期待を両立できるか

9月9日の中心候補は情報・通信です。代表例はソフトバンクグループ、NTT、ソフトバンク、LINEヤフー、さくらインターネットの5社。9月8日はそれぞれ5.45%高、1.90%高、1.01%高、1.04%高、1.93%高となり、指数安のなかで足並みをそろえました。通信料金やデータ利用は景気が悪化しても急減しにくく、AI・データセンター関連の投資テーマも重なります。

同じ業種でも、通信収益が中心のNTTと、投資先の評価が動くソフトバンクグループではリスクが異なります。後者などは同日の円高でも買われる株はどれか?注目5選とドル円3シナリオで整理しているため、ここでは重複を避けます。

セクター継続の条件

強気の条件は、情報・通信業がTOPIXを上回り、NTTとソフトバンクが前日終値を維持し、成長株にも買いが広がることです。中立は大型通信株だけが高く、周辺銘柄へ波及しない状態。弱気への変更条件は、NTTが167.4円、ソフトバンクが236.1円の9月8日安値を割り、セクター全体もマイナスへ転じることです。

期間別の位置は、日足では3社とも9月8日に上昇。直近週はNTTが高値圏、JX金属は値幅を伴う往来、ENEOSはもみ合いです。月足・半年足は共通基準の調整後データを取得できないため方向を断定しません。年初来高値はNTT176円、JX金属5,828円、ENEOS1,552円で、終値はそれぞれ高値比2.3%、36.1%、10.2%下です。

9月9日の注目1:NTT、172.4円を越えられるか

NTTは終値172円、1.90%高。出来高1億8,818万株、売買代金320.8億円で、高値172.4円に近い位置で終えました。9月3日には年初来高値176円を付けています。8月28日時点の信用残は売り2,624万株、買い7,417万株、信用倍率2.83倍。買い残が多く、上昇局面の戻り売りには注意が必要です。

選定理由は、指数急落日に大型通信株として逆行高し、高値圏で終えたことです。ただし、出来高は前日の約2億2,763万株の0.83倍で、急増ではありません。172.4円を上回り、176円へ近づく過程で出来高が増えれば継続を確認しやすくなります。167.4円を出来高増で割る場合は防御株への資金移動が続かなかったと判断します。

9月9日の注目2:JX金属、相対的な強さを保てるか

JX金属は終値3,726円、1.11%高。出来高2,807万株、売買代金1,075.0億円でした。前日の出来高約2,497万株に対して約1.12倍です。非鉄・電子材料関連が軟調ななかで上昇した相対的な強さが選定理由ですが、高値3,910円からは押し戻されました。終値だけでなく、高値からの上値の重さも残っています。

会社は9月8日、台湾子会社で風力発電由来の電力利用を始めると公表しました。ただし、この発表だけを株価上昇の原因とは断定できません。信用倍率29.37倍で買い残が多く、3,910円超えは強さの確認、3,657円割れは相対的な強さが崩れる目安です。

9月9日の注目3:ENEOS、原油高と円高の綱引き

ENEOSホールディングスは終値1,393.5円、1.79%高。出来高847万9,200株、売買代金118.0億円、当日高安は1,357~1,408.5円でした。出来高は参照できた65日平均約768万株の約1.10倍です。石油・石炭製品が業種別2位の上昇となり、原油相場の強さと株主還元への関心が支えになりやすい環境でした。

元売り企業は、原油高が在庫評価や資源部門に追い風となる一方、円高は輸入コストを抑える方向に働きます。価格転嫁や精製マージンも利益を左右するため、原油価格だけでは業績を決められません。1,408.5円を越えて業種内の上昇が広がれば継続、1,357円を割り込めば短期資金の離脱を警戒します。8月28日時点の信用倍率16.05倍は買い残の重さを示します。

今後の見通し

MARKET EYEの分析:9月9日と今週の確認軸

対象期間:翌営業日の9月9日(水)から9月11日(金)までを中心に見ます。

基本的な見方:日経平均とTOPIXがそろって下落し、値下がり銘柄が1,158銘柄に達したため、市場全体は慎重姿勢が必要です。ただし、情報・通信とエネルギーには逆行高があり、資金が全面撤退したのではなく、輸出・電子部品から国内通信や資源へ移った可能性があります。これは確認済みの価格と売買代金に基づく分析であり、将来の上昇を保証するものではありません。

好転する条件:TOPIXの下げが止まり、売買代金上位の半導体株が9月8日安値を割らずに反発すること。情報・通信ではNTTが172.4円、資源ではJX金属が3,910円、ENEOSが1,408.5円を上回り、出来高や業種内の値上がり銘柄数も増えることです。

悪化または見方を変える条件:日経平均だけが戻っても値下がり銘柄数が多い状態が続く場合は、相場の広がりがありません。NTT167.4円、JX金属3,657円、ENEOS1,357円をそれぞれ出来高増で割る場合は、逆行高が一日限りだった可能性を考えます。ドル円がさらに円高へ動き、自動車・電機の安値更新が続く場合も慎重な見方を維持します。

次に確認するもの:9月9日の東証売買代金、値上がり・値下がり銘柄数、ドル円、原油価格を確認します。海外では米国の8月生産者物価指数が9月10日21時30分、8月消費者物価指数が9月11日21時30分(いずれも日本時間)に公表予定です。金融政策では米連邦公開市場委員会が9月15~16日、日銀金融政策決定会合が9月17~18日に予定されています。

円相場の持ち高と複数シナリオは、ドル円154円台の理由と今後の見通し|個人・ファンドの持ち高で整理しています。企業ごとの海外売上、輸入コスト、想定為替レートは分けて確認します。

確認範囲と出典

株価・出来高・売買代金・高安は9月8日の取引終了後データを複数表示で照合しました。信用残は更新日や集計定義が異なるため、参照できた直近値だけを使用しています。材料未確認の銘柄には値動きから理由を付けていません。

情報源・参考資料

  1. 一次情報 日本取引所グループ:株式市場の概要
  2. 一次情報 日本取引所グループ:東京証券取引所日報
  3. 補足情報 Yahoo!ファイナンス:出来高ランキング
  4. 補足情報 Yahoo!ファイナンス:売買代金ランキング
  5. 補足情報 ロイター:9月8日の東京株式市場大引け
  6. 補足情報 ロイター:9月8日の円相場とポジション解消
  7. 補足情報 Yahoo!ファイナンス:NTT株価・信用残
  8. 補足情報 Yahoo!ファイナンス:JX金属株価・信用残
  9. 補足情報 Yahoo!ファイナンス:ENEOS株価・信用残
  10. 一次情報 JX金属:台湾子会社の再生可能エネルギー利用に関する発表
  11. 一次情報 米労働統計局:2026年公表予定
  12. 一次情報 米連邦準備制度理事会:FOMC日程
  13. 一次情報 日本銀行:金融政策決定会合の日程

リンク先の更新・訂正により、閲覧時点の内容が記事作成時点と異なる場合があります。