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キオクシア9894億円・アドバンテスト9.78%高|10月1日の出来高・ストップ高安・重要IR

MARKET EYE 編集部 2026.10.01 17:52 株式の記事一覧を見る →
キオクシア9894億円・アドバンテスト9.78%高|10月1日の出来高・ストップ高安・重要IR

先に要点

  • 売買代金首位はキオクシアホールディングス(285A)の9894億6475万円。終値は1万9100円、5.55%高で、出来高も5234万2100株まで増えました。
  • アドバンテスト(6857)は9.78%高の3万7610円。売買代金5534億1424万円で2位となり、半導体・電子部品に資金が集中しました。
  • 東証33業種では電気機器が3.78%高で首位。一方、銀行業は2.44%安、保険業は2.31%安となり、前日の金融株高から資金の向きが変わりました。
  • ETF・ETN・REITを除く普通株のストップ高到達は9銘柄、ストップ安は3銘柄。終値まで値幅上限・下限を維持した銘柄と、場中だけ到達した銘柄を分けて確認します。
  • 引け後はPPIHが日本トイザらスとの事業譲渡契約締結を公表。JR西日本とりそなグループでは、関西みらい銀行株20%を900億円で譲渡する取引が完了しました。

キオクシア9894億円、売買代金が再び市場首位

10月1日の売買代金首位はキオクシアホールディングス(285A)でした。終値は1万9100円、前日比1005円高、5.55%高。始値1万8635円、高値1万9265円、安値1万8530円、出来高5234万2100株、売買代金9894億6475万円です。

前日の売買代金は7125億円でしたから、1日で約2769億円増えました。出来高も3912万5500株から5234万2100株へ増加しています。株式分割後に商いが続いているだけでなく、実際に動く資金の規模まで再拡大したことが10月1日の特徴です。出来高だけが増えた局面とは違い、売買代金が1兆円近くまで膨らんだため、大口資金を含む取引が活発だったと確認できます。

ただし、高値1万9265円から終値までは165円下げています。高値圏で売りが出なかったわけではありません。大商いの翌日は、売買代金が縮小しても1万8500円台を保てるのか、それとも大きな商いとともに価格も押し戻されるのかで需給の性格が変わります。売買代金首位という事実と、上昇継続の判断は分けて考える必要があります。

キオクシアは9月29日、30日にも売買代金上位に入りました。単発の急増ではなく複数営業日にわたり資金が残っている点は確認できますが、短期的な価格変動も大きくなっています。過去数日の数字を見るときは「出来高が多いから強い」ではなく、終値の位置、高安の幅、売買代金が維持されているかをセットで見るのが重要です。

アドバンテスト9.78%高、半導体に資金が再集中

売買代金2位はアドバンテスト(6857)でした。終値は3万7610円、3350円高、9.78%高。始値3万4950円、安値3万4940円、高値は終値と同じ3万7610円です。出来高1510万6800株、売買代金5534億1424万円でした。

前日は8133億円の売買代金で市場首位でした。10月1日は出来高・売買代金とも前日より減った一方、株価は大幅上昇し、高値引けとなりました。前日は大商いながら高値から押し戻されていましたが、この日は引けにかけて買いが続いた形です。同じ「売買代金上位」でも、終値の位置が変わったことは需給を見るうえで無視できません。

半導体周辺では太陽誘電が8.32%高、村田製作所が8.43%高、レーザーテックが11.14%高、東京エレクトロンが6.47%高、イビデンが8.75%高、ディスコが5.20%高となりました。KOKUSAI ELECTRICも5.66%高です。1社だけの材料でなく複数の半導体・電子部品株が同時に上昇したため、10月1日はセクター単位で資金が集中した一日と整理できます。

背景として市場では米マイクロンの好決算や見通しが意識されましたが、日本企業それぞれの利益が同じ比率で増えるわけではありません。メモリー、検査装置、製造装置、電子部品では収益構造が異なります。米半導体企業の材料をきっかけに買いが広がったことと、各社の中長期業績への影響は分けて確認する必要があります。

電気機器3.78%高、銀行は2.44%安へ反転

東証33業種では電気機器が3.78%高で上昇率首位でした。精密機器2.47%高、非鉄金属2.22%高、情報・通信業1.57%高、金属製品1.54%高が続いています。一方、銀行業は2.44%安、保険業は2.31%安、石油・石炭製品は2.97%安でした。

前日の9月30日は銀行業が3.25%高となり、半導体だけでなく金融にも資金が広がっていました。10月1日はその銀行株が反落し、三菱UFJフィナンシャル・グループは3.08%安、三井住友フィナンシャルグループは2.54%安、みずほフィナンシャルグループは2.76%安です。対照的に電気機器と精密機器が上位に並びました。

この差は、指数全体が上昇していても市場内部では同じ方向に資金が動いていないことを示します。大型半導体株の時価総額が大きいため指数を押し上げやすい一方、銀行や保険など前日まで買われていた業種では利益確定が出ることがあります。大引け後の記事では指数の上げ幅そのものより、どの業種に売買代金が集中し、どの業種から資金が抜けたのかを見るほうが需給の変化を捉えやすくなります。

非鉄金属は2.22%高で、前日4.86%高に続いてプラスを維持しました。古河電気工業は6.66%高、住友電気工業は2.20%高、フジクラは2.76%高でした。前日にフジクラの大型契約を材料に電線株へ広がった買いが、翌日も完全には途切れなかった点は確認できます。ただし上昇率には差があるため、業種全体を一括して扱うより個別の商いを見る必要があります。

出来高首位はNTT、株数と資金量は別物

出来高首位はNTT(9432)の2億3945万9700株でした。終値170.3円、0.76%安です。2位はランドの2億2630万500株、3位はオンコセラピー・サイエンスの2億455万100株。株数だけを見れば、キオクシアの5234万2100株を大きく上回ります。

ところが売買代金ではNTTが約407億円なのに対し、キオクシアは9894億円です。株価が低い銘柄ほど同じ資金で多くの株数を売買できるため、「出来高が多い銘柄=最も資金が集まった銘柄」とは限りません。低位株では特に、出来高の数字が大きく見えやすいため注意が必要です。

出来高を見るときは、売買代金、前日や通常時との比較、時価総額、値動きの持続性を合わせて確認します。10月1日のランドは10円で9.09%安、オンコセラピー・サイエンスは20円で4.76%安でした。大量の株数が動いても、必ずしも買い優勢ではありません。株数の多さと価格の方向は別の情報です。

また、東京海上ホールディングスは1億4171万7600株と大量出来高でしたが、終値521円、3.07%安。株式分割後は1株価格と株数の見え方が変わるため、分割前の出来高と単純比較すると誤解しやすくなります。本記事では同一条件で再現できる20日平均出来高比を取得できなかった銘柄について、数値を推測していません。確認できる出来高、売買代金、前営業日との比較を優先しています。

ニデック10.83%安、電気機器高の中で逆行

電気機器が業種別上昇率首位となるなか、ニデック(6594)は2100円、10.83%安と大きく逆行しました。始値1972円、高値2154円、安値1888円、出来高5195万4200株、売買代金1042億4262万円。安値1888円は年初来安値です。

同社は9月30日に2026年3月期の決算短信と有価証券報告書を公表しました。監査法人は連結財務諸表について、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手できなかったとして意見不表明としています。市場では会計・内部管理を巡る不透明感が売り材料として意識されました。

重要なのは、同じ電気機器でも値動きが大きく分かれたことです。アドバンテストやレーザーテックなど半導体関連が上昇する一方、ニデックは固有の開示を背景に売られました。業種全体が上がっているから個別株も強いとは限りません。セクター相対強度を見る場合、業種平均から大きく外れた銘柄は企業固有の材料を優先して確認する必要があります。

ニデックは一時19.8%近く下落した後、終値では下げ幅を縮めました。ただし、安値から戻したことだけで問題が解消したとは判断できません。今後は会社の改善策、監査対応、東証の審査や追加開示など、確認可能な事実を追う必要があります。

ストップ高9銘柄、ストップ安3銘柄

ETF・ETN・REITを除く普通株では、10月1日のストップ高到達は9銘柄でした。ZenmuTech(338A)4010円、エルテス(3967)673円、アズジェント(4288)516円、辻・本郷ITコンサルティング(476A)2060円、トライアイズ(4840)810円、リベルタ(4935)223円、ASNOVA Companies(640A)440円、マツモト(7901)968円、スバル興業(9632)4870円です。

このうちトライアイズは高値871円まで上昇した後、810円で引けました。ASNOVA Companiesも高値440円に到達しましたが、前日比は変わらずです。「ストップ高銘柄」という一覧に入っていても、終値まで上限価格を維持した銘柄と、場中に一時到達しただけの銘柄では需給の強さが違います。

ストップ安はメンバーズ(2130)770円、イメージ情報開発(3803)724円、アクセルスペースホールディングス(402A)341円の3銘柄でした。アクセルスペースは前日に続くストップ安で、9月29日に公表した小型衛星GRUS-3の通信異常が引き続き意識されています。業績影響の金額が会社から示されていない段階で、損失額を推測することはできません。

ストップ高安を見る目的は、銘柄数の多さだけを競うことではありません。値幅制限まで注文が偏った背景に企業開示があるのか、材料が確認できないのか、翌日に注文の偏りが解消されるのかを追うことで、短期需給の変化が見えます。明確な材料を確認できない銘柄について、本記事では理由を憶測で補っていません。

引け後IR、PPIHが日本トイザらス事業を承継へ

10月1日の引け後で注目度が高い開示の一つが、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)による日本トイザらスとの事業譲渡契約です。PPIHは9月29日の取締役会で契約締結を決議し、10月1日付でスポンサー契約としての事業譲渡契約を締結したと公表しました。

日本トイザらスは同日、東京地方裁判所に民事再生手続開始を申し立てています。PPIHの完全子会社であるオペレーションシェアードサービスが、店舗とオンラインで営む玩具・子供用品などの販売事業を譲り受ける予定です。PPIHは可能な限り全従業員の承継を目指し、全店舗の承継に必要な賃貸人の承諾取得に向け協力を依頼するとしています。

事業譲渡の実行予定日は10月30日ですが、裁判所の許可などが前提条件です。また、PPIHは業績への影響を「現在精査中」としており、利益寄与額はまだ確認できません。約150店舗という報道上の規模感だけから、短期の利益効果を計算することは避けるべきです。店舗網、顧客層、EC、従業員をどう組み合わせるかが実際の収益性を左右します。

PPIHの10月1日終値は704.7円、1.51%安でした。ただし正式開示は大引け後のため、契約内容を織り込んだ市場評価は10月2日の取引から確認する必要があります。寄り付きの反応だけでなく、売買代金と終値の位置も合わせて見ます。

JR西日本とりそな、900億円の株式譲渡が完了

西日本旅客鉄道とりそなホールディングスは10月1日、資本業務提携に係る株式譲渡の完了を公表しました。JR西日本は、りそなHDから関西みらい銀行株2000万株を900億円で取得し、議決権所有割合20.0%となりました。関西みらい銀行はJR西日本の持分法適用関連会社となり、引き続きりそなHDの連結子会社です。

提携の狙いは、鉄道・まちづくり・金融を組み合わせたサービスの構築です。3社は「地域価値循環型BaaS・決済モデル」の構築を本格化し、新しい銀行サービスについては当初2027年度中としていた開始時期を前倒しし、2027年春頃を目指すとしています。

900億円という取得価額は大きな数字ですが、それだけで短期の利益増加を意味するものではありません。どのサービスが利用者を増やすのか、送客や決済、金融商品の利用がどの程度拡大するのかは今後の実行段階で確認する必要があります。会社側も具体的な業績影響は精査中としており、現時点で利益額を作ることはできません。

こうした引け後IRは当日の値動きの理由として使わず、翌営業日以降の材料として扱うことが重要です。開示時刻と株価形成の時間を混同すると、後から出た材料で日中の値動きを説明することになってしまいます。

今後の見通し

ここからはMARKET EYEの分析です

対象期間:2026年10月2日から数営業日。

確認済み事実:10月1日はキオクシアの売買代金が9894億円まで増え、アドバンテストは9.78%高で高値引けしました。電気機器は業種別で3.78%高となった一方、銀行業は2.44%安。資金は前日の金融株から半導体・電子部品へ再び強く偏りました。ストップ高9銘柄に対してストップ安は3銘柄で、個別材料による上下の差も大きくなっています。

基本的な見方:半導体関連の売買代金が高水準を保つ間は、指数への影響も大きくなりやすいと見ます。ただし、キオクシアとアドバンテストだけで1兆5000億円超の売買代金となっており、一部大型株への集中が強い状態です。市場全体の需給改善と、大型半導体株への集中は同じ意味ではありません。

好転を確認しやすい条件:キオクシアが商い縮小時にも10月1日安値1万8530円付近を保つこと、アドバンテストが大幅高後も3万5000円近辺を割り込まず推移すること、レーザーテックや東京エレクトロンだけでなく村田製作所や太陽誘電など電子部品にも売買が残ることです。前日から続く非鉄株の上昇が維持されれば、資金が半導体だけに閉じていないことも確認しやすくなります。

悪化・見直し条件:大商いを伴って半導体株が10月1日の安値を割る、銀行・保険の下落がさらに広がり、値下がり業種が増える、ストップ高銘柄の多くが翌日に前日終値を大きく下回る場合です。その場合は、10月1日の上昇を持続的な資金循環ではなく、特定セクターへの短期集中として見直します。

次に確認する材料:PPIHの日本トイザらス事業譲渡契約に対する市場反応、JR西日本・りそな提携後の追加施策、ニデックの監査・内部管理に関する追加開示、半導体関連の売買代金、米国半導体株と長期金利の動きです。確認済みの事実と予測を分け、目標価格や確率を置かずに追います。

まとめ|1兆円近いキオクシアと、金融から半導体への資金移動

10月1日は、キオクシアの売買代金が9894億円まで膨らみ、アドバンテストが9.78%高となりました。太陽誘電、村田製作所、レーザーテック、東京エレクトロンなども上昇し、電気機器が業種別上昇率首位です。一方、前日に強かった銀行は反落しました。

出来高ではNTT、ランド、オンコセラピー・サイエンスなどが上位ですが、株数だけで市場の中心を判断すると資金量を見誤ります。売買代金、株価、材料、前日との変化を合わせることで、キオクシアと半導体関連に実際の資金が集中していたことが見えてきます。

同時に、ニデックのように業種全体の上昇と逆行する銘柄、ストップ安が続くアクセルスペースのような銘柄もあります。相場全体を一つの方向で説明せず、セクターの流れと企業固有材料を分けることが重要です。

引け後にはPPIHの日本トイザらス事業譲渡契約、JR西日本とりそなグループの900億円の株式譲渡完了が公表されました。これらは10月1日の日中価格を説明する材料ではなく、10月2日以降の需給で評価を確認します。

前営業日の資金移動は「9月30日の出来高・ストップ高安・重要IR」、その前日の株式分割による出来高の見え方は「9月29日の出来高・ストップ高安・重要IR」で整理しています。連続して読むと、半導体、非鉄、銀行の間で資金の向きがどのように変わったかを追いやすくなります。

情報源・参考資料

  1. 補足情報 Yahoo!ファイナンス 売買代金ランキング(2026年10月1日)
  2. 補足情報 Yahoo!ファイナンス 出来高ランキング(2026年10月1日)
  3. 補足情報 Yahoo!ファイナンス ストップ高ランキング(2026年10月1日)
  4. 補足情報 Yahoo!ファイナンス ストップ安ランキング(2026年10月1日)
  5. 補足情報 Yahoo!ファイナンス キオクシアホールディングス(285A)株価詳細
  6. 補足情報 Yahoo!ファイナンス アドバンテスト(6857)株価詳細
  7. 一次情報 ニデック 2026年3月期決算短信・有価証券報告書
  8. 一次情報 PPIH 日本トイザらスとの事業譲渡契約締結に関するお知らせ
  9. 一次情報 りそなHD JR西日本とりそなグループによる資本業務提携に係る株式譲渡の完了
  10. 補足情報 東証業種別ランキング(2026年10月1日)
  11. 補足情報 ロイター ニデック株が年初来安値、監査意見不表明を報道
  12. 一次情報 日本取引所グループ|統計情報(株式関連)

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