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日経平均は一時1,178円安から396円安。値下がり1,318銘柄と9月30日の注目3銘柄

MARKET EYE 編集部 2026.09.29 18:55 株式の記事一覧を見る →
日経平均は一時1,178円安から396円安。値下がり1,318銘柄と9月30日の注目3銘柄

2026年9月29日 日本株大引け

一時1,178円安から781円戻しても、
値下がりは1,318銘柄

日経平均の下げ幅縮小には配当落ちと一部の値がさ株の反発が絡みます。市場全体の強さを測るには、TOPIXと値上がり銘柄数まで見る必要がある一日でした。

9月29日(火)の東京株式市場では、日経平均株価が前日比396円35銭安の65,481円27銭で終了しました。午後2時37分には64,699円49銭まで下げ、前日比で一時1,178円13銭安。その安値から大引けまでは781円78銭戻しています。画面に映る日経平均だけを見れば、終盤にかなり持ち直したように見えるでしょう。

しかし、東証プライム市場の値下がりは1,318銘柄、値上がりは170銘柄でした。日経平均の戻り幅と個別株の広がりは一致していません。さらに29日は9月末の配当権利落ち日です。配当を受ける権利がなくなった分、理論上は株価が下がり、指数の前日比も押し下げられます。市場関係者による日経平均への影響試算は約383円で、396円安という表面上の数字の大半に相当します。ただし、これは指数の調整要因を示す試算であり、個々の銘柄が実際に下がった事実を消すものではありません。

前日28日は一時67,000円台を回復した後に安値引け。29日は逆に大きく売られた後、日経平均だけが引けにかけて戻しました。前日とは日中の方向が逆でも、相場の裾野が狭くなったことが今回の差分です。前日の流れは9月28日大引けと注目3銘柄にまとめています。

📊 大引けの数字:戻した日経平均、弱いTOPIX

日経平均:65,481円27銭、396円35銭安(0.60%安)

TOPIX:4,041.13、70.87ポイント安(1.72%安)

プライム市場:売買高24億4,155万株、売買代金7兆3,224億800万円

騰落:値上がり170、値下がり1,318、変わらず21銘柄

日経平均は主に株価の高い銘柄の動きに左右される指数です。一方、TOPIXは時価総額の大きさを反映するため、市場の広がりを見る補助線になります。29日はTOPIXの下落率が日経平均より1ポイント以上大きく、値下がり銘柄は騰落が確認された1,509銘柄の約87.3%に達しました。日経平均の終盤の回復だけで「日本株が反発した」と判断しにくい理由です。

売買代金は7兆円を超えました。ただ、金額が大きいから必ず買いが強いわけではありません。配当落ちに伴う値段の調整、指数に連動する運用資金の売買、期末の持ち高調整が重なると、売り手と買い手の双方の注文で商いが膨らみます。商いの量と値上がりの広がりを分けて読むことが大切です。

配当落ち約383円という試算を396円35銭安から単純に引けば、残りは約13円です。しかし、試算の前提は各社で異なり、日中の先物売買や個別株の需給まで説明する数字ではありません。とくにTOPIXと個別株の大幅な下落は、配当分を差し引くだけで片づけられません。30日も現物の値上がり数とTOPIXが改善するか、同時に確かめる必要があります。

🔍 指数を支えた株と押し下げた株

日経平均への寄与度では、東京エレクトロンが約121円の押し上げ、ファーストリテイリングが約69円、アドバンテストが約43円の押し上げとなりました。寄与度とは、その銘柄の値動きが日経平均を何円動かしたかを概算したものです。3銘柄の押し上げ合計は約233円。一方、ソフトバンクグループ1銘柄の押し下げは約168円に達しました。少数の銘柄の綱引きで指数の印象が変わる構図です。

東京エレクトロン、SCREENホールディングス、ディスコなど半導体製造装置株の一角には買いが入りました。製造装置は半導体メーカーの設備投資に結びつくため、企業の投資計画が維持されるかを映しやすい分野です。もっとも、電気機器全体の上昇はほかの業種へ広がっていません。半導体株の一角が高いことと、日本株全体の買い直しは別の話です。

ソフトバンクグループは6,035円、前日比209円安。前日に指数が安値引けとなる中でプラスを保った銘柄だけに、29日の反落はAI関連の資金が一様に積み増されたわけではないことを示します。ネクソン、豊田通商、中外製薬、KDDIも日経平均を押し下げました。通信、商社、医薬品まで下げが分散しており、一部のハイテク株だけの調整ではありません。

なお東京エレクトロンは、9月30日を基準日、10月1日を効力発生日とする1株を5株への分割に伴い、29日から分割後の価格水準で取引されています。28日の終値56,320円と29日の11,505円をそのまま比較すると、大暴落したように見えてしまいます。28日終値を5で割った調整後価格は11,264円。29日の終値はそれを241円上回り、約2.14%高です。会社発表と株価時系列で確認できる重要な比較条件です。

🏭 33業種中32業種が下落。資金の逃げ先は限られた

東証33業種では電気機器だけが上昇し、32業種が下落しました。石油・石炭製品、証券・商品先物取引業、鉄鋼、その他金融業、倉庫・運輸関連、保険業、鉱業、海運業などに売りが広がりました。原油高なら石油株が上がる、金利高なら銀行株が上がるという単純な構図にはなっていません。権利落ちや期末の持ち高調整が、個別の材料より前面に出た可能性があります。

28日には銀行と保険が相対的な受け皿でした。29日は三菱UFJフィナンシャル・グループが3,592円、前日比129円安で安値引け。保険株も弱く、前日に残っていた資金の受け皿が縮みました。国内10年国債利回りは29日の東京債券市場で3.085%と前日から横ばいでした。銀行株安を「29日に日本の長期金利が急騰したから」と説明することはできません。配当落ちと、米国金利上昇に対する株式市場全体の警戒を区別して考えます。

石油・石炭、鉱業の下げも目立ちました。原油高は資源開発企業の販売価格には追い風になり得ますが、消費者にとってはガソリン、電気、運送費の負担増です。原油そのものが上がっていても、株式市場が景気や金利、期末需給をより重く見れば、関連株は下落します。29日のINPEXはまさにその確認対象になりました。

🌍 米株・ドル円・金利・商品価格のつながり

28日の米国市場ではダウ平均が347ドル11セント安の51,481ドル51セント、ナスダック総合は248.34ポイント安の26,820.38で終了しました。原油価格の上昇と米国債利回りの上昇が株式の重荷になったと報じられています。米10年国債利回りは29日のアジア時間に5.27%台が意識されましたが、刻々と変わる値であり東京大引けの確定終値として扱いません。

金利上昇は、将来の利益を現在の価値に置き直すときの割引率を押し上げます。成長期待を先まで織り込む半導体株には逆風になりやすい一方、29日は装置株の一角が買われました。金利の逆風より、個別の需要期待や株式分割後の価格調整を市場が重く見た可能性があります。ただし、買いの理由を単一の材料と断定できる開示は確認できません。

東京市場のドル円は1ドル157円40銭前後。円安は輸出企業の海外売上を円に換算したときの数字を押し上げやすい反面、ドル建てで買う原油や食料のコストを増やします。29日は円安だけで輸出株全体が強くなる展開ではありませんでした。為替の水準だけでなく、その原因が米金利高なのか、景気の強さなのかを見る必要があります。

ブレント原油は29日に1バレル107ドル近辺で推移したと報じられています。米国とイランを巡る協議の不透明さやホルムズ海峡の供給懸念が背景です。原油高が続けば日本の輸送・電力・化学・食品にはコスト圧力となり、家計のエネルギー支出にもつながります。一方、ニューヨーク金先物の28日通常取引は1トロイオンス4,162.37ドルで、前営業日比132.23ドル安でした。地政学リスクがあっても金が常に上がるわけではなく、ドルと金利の上昇が金の重荷になる場合があります。商品価格の方向が日本株の全業種へ同じように効くとは限りません。

日経225先物の29日朝の大阪取引夜間終値は12月限で65,650円でした。しかし29日の東京現物大引け後の清算値は、この記事の確認時点で取引所と別ソースによる照合を終えていません。先物の朝の数値を夕方の確定値として扱わず、30日の寄り付き前に改めて確認します。

👀 30日の注目1:東京エレクトロン株式会社(8035)

東京エレクトロンは29日、分割後の価格で始値11,355円、高値11,580円、安値11,270円、終値11,505円。出来高は1,207万5,600株でした。前日終値を5で割った11,264円に対して241円高です。日経平均への押し上げ寄与が最大で、33業種中ただ一つ上昇した電気機器の代表として選びました。

日足では安値から戻して引け、週足では前週終値56,520円を5で割った11,304円を上回りました。一方、9月1日の分割調整後終値10,996円と比べれば約4.6%高で、月間の戻りは確認できても、これだけで半年・1年の上昇基調が再確立したとは言えません。年初来の高安も分割前後の価格が混ざるため、調整済み系列で比較する必要があります。信用残高の最新の照合値は記事作成時点で確認できず、需給を数字で断定しません。

上昇継続の確認:30日に29日高値11,580円を上回り、引けでも保つこと。SCREEN、ディスコ、アドバンテストなどにも買いが広がり、電気機器以外の業種の値上がりが増えることです。失速の確認:29日安値11,270円を下回り、分割調整後の28日終値11,264円も割ること。株式分割で株価表示が変わる時期は出来高の単純な前日比較も誤解を招きます。28日の394万9,900株は分割調整後で1,974万9,500株に相当し、29日の1,207万5,600株はこれより少ない計算です。

🛢 30日の注目2:株式会社INPEX(1605)

INPEXは29日、始値と高値がともに3,729円、安値と終値がともに3,671円で、出来高は552万3,100株。前日終値3,815円から144円、約3.77%下落しました。ブレント原油が高い水準にあるのに株価が下がった点が、資源株への期待と実際の資金の流れを見比べる材料になります。29日の出来高は28日の538万5,800株をやや上回っており、薄商いの値動きとは言い切れません。

日足は安値引けで、前週末25日の終値3,857円も下回りました。9月1日終値4,112円からは約10.7%下の位置です。さらに年初来高値4,955円からは約25.9%下で、原油高だけでは9月の株価下落を止められていません。こうした比較は、原油の上昇が必ず同社株に直結するという思い込みを避ける助けになります。最新の信用・空売り残高は複数ソースでの確定照合ができず、価格と出来高を優先します。

持ち直しの確認:30日に29日始値3,729円を回復し、鉱業だけでなく石油・石炭製品にも買いが戻ること。原油価格が高い状態でも金利と株式全体が落ち着いているかが必要です。悪化の確認:29日安値3,671円を終値でも下回り、鉱業とエネルギー関連が引き続き下落すること。INPEXが戻らなければ、原油高を利益拡大の材料として評価する資金がまだ少ないと読みます。

🏦 30日の注目3:株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)

三菱UFJフィナンシャル・グループは29日、始値3,650円、高値3,663円、安値・終値とも3,592円。前日比129円安、3.47%下落し、出来高は4,427万8,000株でした。前日の4,484万1,300株とほぼ同規模の取引を伴った安値引けです。28日まで相対的に強かった金融株が、29日は市場の下げを抑えられませんでした。

日足は高値から71円下げて安値引け。週初28日の終値3,721円、前週末25日の終値3,714円をともに下回り、9月1日の3,700円も割っています。一方で年初来高値3,813円から約5.8%下、年初来安値2,516円からは約42.8%上であり、1日の大幅安だけで1年間の上昇をすべて打ち消したわけではありません。確認できる信用買い残は3,358万2,800株、売り残235万4,300株、貸借倍率14.26倍。ただしこの信用値は更新時点が29日の大引けと一致するとは限らず、当日の売りの原因とは断定しません。

反発の確認:30日に29日高値3,663円を上回り、みずほFG、三井住友FG、保険株も同時に持ち直すこと。金融業全体に資金が戻ればTOPIXの下支えを確認しやすくなります。続落の確認:29日安値3,592円を割り、国内長期金利が横ばいでも銀行・保険の下落が続くこと。金利の上昇は貸出収益に追い風となり得ますが、債券評価や借り手の負担増もあるため、金融株の上昇を保証しません。

🗓 9月30日に何を確認するか

30日(水)は9月の最終営業日です。日本株では月末・四半期末の持ち高調整と、配当落ち後の価格形成が続きます。29日に日経平均が下げ幅を縮めた背景には終盤の注文集中もありました。30日は寄り付きだけで方向を決めず、前場の騰落銘柄数、午後のTOPIX、引けにかけての半導体と金融の残り方を分けて確認します。

海外では米商務省経済分析局が30日午前8時30分(日本時間21時30分)に8月の個人所得・個人消費支出と4〜6月期GDPの確報を公表予定です。個人消費支出の物価指数はPCE物価指数と呼ばれ、米金融政策の判断材料になります。結果が市場予想を上回って米金利とドルがさらに上がる場合、翌営業日の日本株では半導体、輸入コストに敏感な内需、銀行の反応が異なる可能性があります。結果はまだ出ていないため方向を決めつけません。

10月1日(木)午前8時50分には日銀の9月短観と、9月17〜18日の金融政策決定会合における主な意見が公表予定です。短観は企業の景況感を調べる統計で、設備投資や価格転嫁の見通しも確認できます。米PCEと日銀短観を続けて読むことで、米国のインフレと日本企業の収益環境が、為替と金利を通じて株価にどうつながるか見えやすくなります。

今後の見通し

MARKET EYEの分析|対象期間:9月30日から10月2日

確認済みの事実:29日の日経平均は396円35銭安ですが、安値から781円78銭戻しました。プライム市場は1,318銘柄が下落し、33業種中32業種が下げています。配当落ちの日経平均への影響は市場筋試算で約383円です。

基本的な見方:配当落ちによる見かけの下落と、幅広い個別株売りが同時に起きました。終盤の指数の戻りだけでは底打ちと判断できません。30日は電気機器だけでなく金融・資源・内需へ買いが広がるかを見て、方向の判断を保留します。

好転する条件:日経平均が29日終値65,481円27銭を維持し、TOPIXが4,041.13を上回って引けること。値上がり銘柄が170から増え、東京エレクトロンの高値11,580円突破に加え、三菱UFJとINPEXも29日の始値方向へ回復することです。

悪化・見直し条件:日経平均が29日安値64,699円49銭を再び割り、TOPIXと値下がり銘柄数も悪化すること。半導体だけが上がっても金融と資源が続落し、米金利・原油高によるコスト懸念が強まる場合は、戻りを市場全体の反転とは評価しません。

次の確認:30日の東京市場の騰落・業種・先物、同日21時30分の米8月PCE物価指数と4〜6月期GDP確報、10月1日8時50分の日銀短観と9月会合の主な意見。発表前の数値や価格目標は置きません。

まとめ:指数の戻りと市場の広がりを一緒に見る

29日の大引けは、日経平均が安値から大きく戻した一方、プライム市場の約87%が下落する難しい相場でした。配当落ちで指数が下がった分と、実際に個別株へ出た売りは分けて見る必要があります。30日の候補は、買いが残った電気機器を映す東京エレクトロン、原油高と株価安のずれを映すINPEX、前日の強さが失われた金融を映す三菱UFJです。3銘柄の動きが他の銘柄や業種へ広がるかを確かめます。

前週25日は日経平均とTOPIXがともに上昇し、買いが多くの銘柄へ広がっていました。そこから28日、29日と市場の内部が変わった経緯は9月25日大引けと月曜注目3銘柄との比較でも確認できます。この記事は公表情報に基づく市場解説であり、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。株価、為替、金利、商品価格は取得時刻と市場によって変動します。

情報源・参考資料

  1. 補足情報 ロイター|9月29日の東京株式市場
  2. 補足情報 株式新聞Web|9月29日大引けと33業種
  3. 補足情報 フィスコ|日経平均の銘柄別寄与度
  4. 一次情報 東京エレクトロン|株式分割のお知らせ
  5. 補足情報 Yahoo!ファイナンス|東京エレクトロン株価時系列
  6. 補足情報 Yahoo!ファイナンス|INPEX株価時系列
  7. 補足情報 Yahoo!ファイナンス|三菱UFJ株価時系列
  8. 補足情報 SBI証券|三菱UFJ株価情報
  9. 補足情報 ロイター|9月29日東京債券市場
  10. 一次情報 米商務省経済分析局|公表予定
  11. 一次情報 日本銀行|公表予定
  12. 補足情報 株探|9月28日のNY金先物概況
  13. 補足情報 ロイター|9月29日の原油相場
  14. 補足情報 株探|9月29日朝の日経225先物

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