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先物62,890円へ反発。決算前の5社をどう見る?|10月27日朝刊

MARKET EYE 編集部 2026.10.29 12:03 MARKET EYEの記事一覧を見る →
先物62,890円へ反発。決算前の5社をどう見る?|10月27日朝刊

2026年10月27日朝刊・寄り付き前材料の整理版。本稿は同日午後に作成し、10月27日08:00までに公表された情報を対象に構成しています。27日の日中株価や前場結果は含みません。記事の確認時刻とデータの対象時刻を区別しています。

事実と分析の区分:価格、発表済みの業績、公式の決算日程は事実情報として記載し、業種選定、価格条件、今後のシナリオはMARKET EYE編集部の分析として示しています。

先物は62,890円へ。反発の次に見ること

おはようございます。10月27日(火)の朝刊です。週明けの日本株は下落しましたが、その後の海外市場では買い戻しが入り、大阪の日経225先物も反発しました。今日は、上がって始まるかだけでなく、戻った価格を維持できるかに注目したい一日です。

【事実】大阪取引所の日経225先物2026年12月限は、27日06:00に62,890円で夜間取引を終了。前日清算値比690円高で、26日の日経平均終値62,189.65円との差は700.35円でした。TOPIX先物は4,000ポイント。現物のTOPIX終値3,972.98との差は27.02ポイントです。価格差は同時刻の比較ではなく、翌営業日の方向感を読むための参考値です。

【分析】短期的な警戒が少し和らいだ場面とみます。ただし、夜間の反発だけで調整の終了は判断できません。先物主導で指数が戻っても、現物の買いが続かなければ上げ幅は縮みます。半導体の回復、好決算銘柄の値持ち、原油の落ち着きがそろうかを確認します。

今回は、半導体・電子材料、設備投資関連、資源の3分野を取り上げます。個別はアドバンテスト、信越化学、ファナック、日立建機、INPEXの5社。株価の強弱だけで並べず、決算を控える企業と発表済みの企業、原油の影響が異なる企業を比較します。

日経平均安とTOPIX高が同居した26日

【事実】26日の日経平均は62,189.65円、503.51円安(0.80%安)で3日続落。一方、TOPIXは3,972.98、7.17ポイント高(0.18%高)でした。DZHの市況では、東証プライムの売買代金は概算6兆6,400億円。鉱業や石油・石炭、卸売が上がる一方、電気機器や非鉄金属は弱く、指数間で方向が分かれました。

日経平均の下落を、そのまま日本企業全体への評価低下と読むのは早計です。指数は採用銘柄と計算方法が異なり、同じ日の株価でも映る景色が変わります。値がさの半導体株が大きく下がると、幅広い銘柄が持ち直していても日経平均は弱く見えることがあります。

【分析】今日は、その裏返しにも注意します。半導体の買い戻しで日経平均だけが強く上昇しても、市場全体への買いが広がったとは限りません。TOPIXの追随、値上がり銘柄数、売買代金を合わせて見ると、反発の広がりを判断しやすくなります。指数の上昇幅と市場参加の広がりは、分けて観察したい項目です。

前日の値動きには、好材料が出ても買いが続かない例がありました。ファナックは前日比では上昇したものの、終値はその日の始値を下回っています。「上方修正だから強い」で止めず、材料を受けた買いがどこまで持続したかを見ることが、今週の決算相場では役立ちそうです。

米国株は反発、原油は下落。変化と残る負担

【事実】26日の米国市場は、ダウ平均52,361.58ドル、S&P500が7,676.77、ナスダック総合が26,169.38で終了。AFPの終値集計では、それぞれ約0.3%、0.7%、0.8%の上昇でした。同記事はAnthropicの株式上場計画の公表も伝えています。AI関連の資金調達が市場の関心を集める一方、投資額が利益に結び付くかという問題は残ります。

原油はブレント115.81ドル、WTI101.76ドルへ下落しました。AFPが伝えたドル円は157.45円。これらは海外取引をまとめた同記事の掲載値で、日本株の前日終値や27日昼の価格と同時点の値ではありません。米10年債利回りは、26日20時10分のフィスコ配信で4.98%台でした。金利も時刻を限定して参照します。

【分析】原油が下がれば、燃料・輸送コストへの警戒は和らぎやすくなります。ただ、ブレントが115ドル台という水準自体は依然として企業の負担になり得ます。一日の下落と、仕入れコストが十分に軽くなることは別です。円安が続けば、ドル建て資源価格の下落を一部打ち消す可能性もあります。

AI企業の上場計画も、半導体の受注増と直結させないことが大切です。資金が入る見込み、実際の設備発注、納入、売上計上には時間差があります。報道で投資家心理が改善した後に、顧客の支出計画と日本企業の業績予想が追いつくか。今週の決算を読む際は、その順序を意識します。

注目3分野は「反発」「業績」「原油」で比べる

①半導体・電子材料。アドバンテストと信越化学を軸に、買い戻しの持続性を見ます。前者は検査装置、後者は半導体材料を含む化学メーカーで、稼ぎ方は同じではありません。米国のAI関連株が上がっても、両社に同じ利益増が起きるわけではなく、それぞれの決算で数量、価格、利益率を確認する必要があります。

②設備投資関連。ファナックと日立建機を比較します。工場の自動化と建設・鉱山機械は需要の出所が違いますが、顧客が投資を続けるかという共通点があります。ファナックの上方修正が他社の業績改善まで保証するわけではありません。受注を支える地域や用途がどこかを、会社ごとに見ていきます。

③資源・鉱業。INPEXは、原油高を受けて前日に上昇した銘柄として観察します。今朝は原油が反落しているため、前日と同じ買い方が続くとは限りません。資源株の調整と半導体株の回復が同時に起きるなら、資金が市場から一斉に逃げる動きとは区別できます。反対に双方が売られるなら、相場全体の警戒を強めます。

以上は東証33業種の上昇順位ではなく、編集部が選んだ観察テーマです。前日の強い業種をそのまま今日の本命にするのではなく、夜間に変わった原油・米株と、これから出る決算を重ねています。毎日の材料の変化を追うため、前日の朝刊と同じ5銘柄の繰り返しにはしていません。

ファナック(6954):上方修正後の売りを吸収できるか

【事実】26日終値は5,639円、52円高(0.93%高)。出来高13,619,500株。始値5,887円、高値5,935円、安値5,620円でした。前営業日の出来高7,186,300株に対して約1.90倍です。終値は前日を上回りましたが、始値からは248円下げており、好材料に対する売りも相応に出た一日でした。

会社は工作機械の数値制御装置や産業用ロボット、加工機械などを手掛けます。23日の決算について、ロイターは2027年3月期の純利益予想を1,980億円から2,283億円へ、売上高予想を9,481億円から1兆137億円へ引き上げたと報じました。本稿で用いる業績修正額は、この決算報道に基づきます。

【分析】今日は好決算を再評価する買いが、前日の戻り売りを吸収できるかが焦点です。まず5,620円を維持し、前日の始値5,887円へ戻せるか。その先で5,935円を超えて推移できれば、上方修正への評価が持続するかを見極めやすくなります。逆に5,620円を割るなら、決算の良さと短期需給の改善を分けて考えます。

受注の強さを確認する際は、地域別・商品別の偏りや利益率も重要です。円安は海外売上の円換算を押し上げ得ますが、為替だけで事業の実力が伸びたと判断しません。大商いの翌日に出来高が減ること自体は悪材料とは限らず、売りが減って価格を保てるのか、買いが続かず失速するのかで意味が変わります。

アドバンテスト(6857):決算前の戻り方を確認

【事実】26日終値は31,070円、1,270円安(3.93%安)。出来高11,473,600株。高値32,370円、安値31,040円で、終値は安値から30円上にとどまりました。23日の出来高17,297,800株に対して約0.66倍。出来高が減っても株価は下落しており、それだけで売り切ったとは言えません。

アドバンテストは半導体の性能や良否を調べるテストシステムを提供する会社です。会社のIR案内では、2026年度第2四半期の決算発表は10月28日15時30分予定。今朝の段階で、その結果はまだ出ていません。検査需要の説明を、発表前の受注や利益の確定値に置き換えないことが必要です。

【分析】米国のAI関連株の反発を受け、国内でも買い戻しが入るかを観察します。前日高値32,370円の回復と、その価格を維持できるかが最初の目安です。前日安値31,040円を守れず下げるなら、海外の追い風より国内の戻り売りが強い可能性を考えます。いずれも観察用の価格で、目標株価ではありません。

決算では売上高だけでなく、製品構成、利益率、通期予想を確認します。高度な半導体の検査が増えても、設備の納入時期や顧客の投資時期によって四半期の数字は揺れます。決算前の急反発は期待の上乗せにもなるため、上がった後ほど「どの程度の結果まで株価が織り込んだか」を考える必要があります。

信越化学(4063):きょう15時30分の決算が節目

【事実】26日終値は5,783円、43円安(0.74%安)。出来高4,981,100株。高値5,861円、安値5,778円で、終値は安値から5円上でした。23日の出来高8,316,300株に対して約0.60倍です。会社のIRカレンダーは、10月27日15時30分に第150期第2四半期決算を開示予定としています。

信越化学は半導体シリコンや塩化ビニル樹脂などを扱う化学メーカーです。半導体材料だけで会社全体の方向を決められず、電子材料と生活・産業に使われる素材の両方を見る必要があります。決算では部門ごとの利益、稼働の状況、販売価格、会社の見通しを照らし合わせます。

【分析】前日高値5,861円を回復できるかが、決算前の買いの強さを測る目安です。5,778円を割る場合は、結果待ちの資金が積極的に入っていない可能性があります。ただし発表後は、それまでの価格水準より新しい業績予想や経営陣の説明が優先されます。前日安値を根拠にした判断は、決算内容で見直します。

市場が注目するAI需要と、ウエハーの数量・価格の改善は必ずしも同時に進みません。材料メーカーの好調が幅広い用途へ広がっているのか、それとも限られた分野に集中しているのか。会社の説明を通じて確かめると、半導体関連全体への強気・弱気を一括で決めずに済みます。発表前に上方修正や増配を織り込んだ書き方はしません。

日立建機(6305):設備投資の広がりを見る比較対象

【事実】26日終値は5,244円、5円高(0.10%高)。出来高778,600株。高値5,334円、安値5,238円でした。23日の出来高983,900株に対して約0.79倍です。会社のIRカレンダーでは、中間決算は10月29日予定。ファナックの決算発表と、日立建機の発表予定を取り違えないようにします。

主な製品は油圧ショベルなどの建設機械と鉱山向けの大型機械で、部品・サービスも提供しています。工場向けロボットのファナックとは顧客の投資目的が異なります。両社を比べる狙いは、設備投資への買いが一社の好材料にとどまるか、異なる需要分野にも広がるかを観察することです。

【分析】前日高値5,334円へ戻り、前日の出来高を上回る取引が続くかを見ます。反対に5,238円を割るなら、指数の反発が同社まで十分に波及していないと考えます。前日終値が安値に近かったことを踏まえ、わずかな前日比プラスを強い買いの証拠として扱わないことが大切です。

決算では、地域別需要、新車販売と部品・サービスの構成、利益率、在庫に注目します。資源価格が高ければ鉱山会社の投資を支える可能性がありますが、金利や燃料費の高さは顧客の採算を圧迫します。原油高だから建機が一律に有利という関係ではなく、顧客が実際に投資を続ける条件を確認します。

INPEX(1605):原油反落後も4,000円近辺を保てるか

【事実】26日終値は4,049円、189円高(4.90%高)。出来高6,482,200株。高値4,078円、安値3,999円でした。23日の出来高5,536,100株に対して約1.17倍です。上昇率だけでなく、取引の増加を伴っていた点も確認できます。ただし、その後の海外市場では原油価格が下がっています。

INPEXは石油・天然ガスの探鉱、開発、生産を行う企業です。元売りの精製・販売マージンとは収益構造が異なり、販売価格、生産量、為替などの組み合わせが重要です。原油の先物価格をそのまま全製品の実現販売価格と考えず、会社資料にある前提と実績を照合する必要があります。

【分析】まず前日安値3,999円近辺を維持するかを観察します。原油が下がっても4,000円近辺で下げ渋り、4,078円を回復するなら買いの持続を確認できます。3,999円を割って戻れない場合は、前日の原油高を材料にした短期資金が離れている可能性があります。原油と株価が同じ割合で動くと想定した予測はしません。

資源株が下がること自体は、日本株全体の悪材料とは限りません。原油が落ち着いて運輸・製造業への負担が軽くなるなら、別の業種には支えです。INPEXを含めた資源株の値動きを、半導体や設備投資関連と合わせて見ることで、相場の中の資金移動を読み取りやすくなります。

分析:反発が続く条件と、見方を変える条件

基本シナリオは、米株高と原油の一服を受けた反発を試しつつ、決算と金融政策を待つ展開です。日経平均が戻っても、数銘柄への買い集中だけなら安定感は十分ではありません。TOPIX、値上がり銘柄数、現物の売買代金が伴うほど、反発の評価を高めやすくなります。これは編集部の分析で、当日の値動きを確定的に予測するものではありません。

好転を確認する条件は、半導体株が前日高値を回復して維持すること、ファナックのような業績材料のある銘柄が崩れないこと、原油が再び急上昇しないことです。一つが改善しても他が悪化するなら、相場全体の回復ではなく銘柄ごとの選別として扱います。

見方を変える条件は、反発後に主要銘柄が前日安値を割り、TOPIXも弱含むことです。原油と米金利が再上昇し、業績見通しへの評価が厳しくなる場合も同様です。値下がりの理由が短期の利益確定なのか、会社予想の修正なのかで判断は変わるため、価格だけで結論を固定しません。

特に決算をまたぐ際は、場中の上昇と翌日の反応を分けます。予想を上回る利益でも先行きが慎重なら売られ、足元が弱くても回復の根拠が示されれば買われる場合があります。発表後は前年比、従来の会社計画、今後の見通しの順で読み、期待との違いを確認するのが実用的です。

決算と日米会合が続く週。確認する順番

27日は信越化学の15時30分予定の決算、28日はアドバンテストの15時30分予定の決算、29日は日立建機の決算が確認点です。米FOMCは現地27~28日、日銀の金融政策決定会合は29~30日。日程は各社と両中央銀行の公式案内に基づきます。個別の発表予定は変更されることがあるため、開示時には公式情報を再確認します。

金融政策では、その場の金利変更の有無に加え、物価や景気への評価を読みます。原油高が一時的な動きとして扱われるのか、先行きの物価を押し上げる要因として強く意識されるのかによって、金利に敏感な銘柄の評価は変わります。会合前の市場観測を、中央銀行が決めた方針として記載しないようにします。

価格データは5社とも26日の東証現物、先物は27日朝までの夜間取引に統一しました。出来高倍率は「26日÷23日」で計算した前営業日比であり、5日平均比ではありません。売買代金を終値と出来高の積で代用すると実際の取引総額とずれるため、本稿の5社比較は確認できた四本値と出来高を中心にしています。

前日の材料は10月26日朝刊:原油高と元売り・航空・半導体、資金の集中の読み方は10月9日の出来高・ストップ高安・重要IRも参考になります。今日の焦点は、反発の大きさに加えて、決算を迎える企業の買いがどこまで持続するかです。

情報源・参考資料

  1. 補足情報 DZH・10月26日日本市場(OANDA配信)
  2. 補足情報 株探・10月27日06:00夜間先物(みんかぶ配信)
  3. 補足情報 AFP・10月26日の海外市場終値とAI関連材料
  4. 補足情報 フィスコ・10月26日20:10の為替・米金利
  5. 補足情報 ロイター・10月23日ファナック業績予想修正
  6. 一次情報 ファナック・事業と投資家情報
  7. 一次情報 アドバンテスト・決算発表予定
  8. 一次情報 信越化学・IRカレンダー
  9. 一次情報 日立建機・IRカレンダー
  10. 一次情報 日立建機・事業と投資家情報
  11. 一次情報 INPEX・投資家情報
  12. 一次情報 FRB・FOMC日程
  13. 一次情報 日本銀行・金融政策決定会合日程
  14. 補足情報 ファナック・株価時系列(Yahoo!ファイナンス)
  15. 補足情報 アドバンテスト・株価時系列(Yahoo!ファイナンス)
  16. 補足情報 信越化学・株価時系列(Yahoo!ファイナンス)
  17. 補足情報 日立建機・株価時系列(Yahoo!ファイナンス)
  18. 補足情報 INPEX・株価時系列(Yahoo!ファイナンス)

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