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日経平均は6万7,000円台から486円安。安値引けで見えた資金移動と9月29日の注目3銘柄

MARKET EYE 編集部 2026.09.28 18:28 株式の記事一覧を見る →
日経平均は6万7,000円台から486円安。安値引けで見えた資金移動と9月29日の注目3銘柄

2026年9月28日 日本株大引け

日経平均は6万7,000円台から486円安へ。
朝の期待と大引けの評価が逆転

前週末まで5日続伸した勢いで朝は買われましたが、日経平均とTOPIXはそろって安値引け。プライム市場の約66.9%が下落しました。一方、銀行・保険と一部の半導体製造装置株は上昇しています。全面的な弱気ではなく、利益確定と資金移動が同時に起きた一日です。

9月28日の東京株式市場は、朝と大引けで景色が大きく変わりました。日経平均株価は前週末比486円58銭安の65,877円62銭、TOPIXは16.59ポイント安の4,112.00で終了。どちらもその日の安値で取引を終えました。

朝方の日経平均は141円74銭高の66,505円94銭で始まり、一時は8月18日以来およそ6週間ぶりに67,000円台を回復しました。前週末の米国株高、原油安、米長期金利の上昇一服が安心材料となり、AI・半導体株を中心に買いが先行したためです。ところが、高値と安値の差は1,100円を超えました。前週末までの5営業日で約3,000円上昇していた反動に加え、国内金利上昇、韓国株安、重要イベント前の利益確定が重なり、後場に売りが強まりました。

朝に買った資金が大引けまで残らなかったことが、今日の最大の特徴です。ただし、全銘柄が同じ理由で売られたわけではありません。銀行と保険は上昇し、SCREENホールディングスやソフトバンクグループもプラスを維持しました。指数の下落だけで相場全体を一色に塗らず、どこから資金が抜け、どこへ残ったかを見る必要があります。

📊 9月28日の大引けを数字で確認

日経平均:65,877円62銭、前週末比486円58銭安、0.73%下落

TOPIX:4,112.00、16.59ポイント安、0.40%下落

プライム売買高:24億1,504万株

プライム売買代金:8兆2,028億円

東証プライム市場は値上がり468銘柄、値下がり1,039銘柄、変わらず46銘柄でした。値上がり比率は約30.1%、値下がり比率は約66.9%です。午前10時時点では値上がり910銘柄が値下がり547銘柄を上回っていましたが、大引けでは関係が完全に逆転しました。指数だけでなく、個別株の広がりも時間とともに悪化したことが分かります。

売買代金8兆円超は、参加者が少ない中で指数だけが下がった相場ではありません。9月末の権利付き最終売買日で配当取りと持ち高調整が交錯し、大きな商いを伴って売買の方向が変わりました。9月29日は権利落ち日です。配当相当分だけ株価指数や個別株の基準が下がるため、単純な前日比だけでは実勢を読み違えやすくなります。

🔄 6万7,000円台から安値引けへ、何が変わったのか

前週末25日は日経平均が850円21銭高、TOPIXも1.31%高となり、プライム市場の約71.9%が上昇しました。28日朝もその流れを引き継ぎましたが、67,000円台に乗せると利益確定が増えました。大きな節目では、含み損を抱えていた投資家の戻り売りと、短期上昇で利益が出た投資家の売りが重なりやすくなります。

国内債券市場では10年国債利回りが一時3.095%まで上昇しました。金利が上がると、銀行の貸出利ざやには追い風になりやすい一方、株式全体の評価には逆風です。将来の利益を現在価値へ割り引く際の金利が高くなり、特に遠い将来の成長を織り込むAI・半導体株の高い評価が見直されやすくなるためです。

さらに、半導体株の比重が高い韓国総合株価指数が下落し、東京市場でもイビデン、キオクシアホールディングス、アドバンテストなどに売りが広がりました。米国株高という前夜の材料より、アジア時間に進んだ半導体株安と国内金利上昇が、大引けに近づくほど重くなった形です。

⚠️ 今日の下落を読む三つのポイント

過熱の反動:5営業日で約3,000円上昇した後の利益確定

金利の影響:国内長期金利上昇で成長株の評価に重し

アジア連動:韓国株安を受け、メモリー・基板関連へ売り

🏦 29業種が下落、それでも銀行・保険には資金が残った

東証33業種では29業種が下落し、上昇は4業種でした。医薬品、パルプ・紙、鉱業の下げが目立ち、化学、電気機器、食料品、金属製品、倉庫・運輸にも売りが広がりました。原油価格の下落は輸送や原材料コストには安心材料ですが、INPEXや石油資源開発など資源株には利益期待の低下として作用しました。

一方、第一生命ホールディングス、東京海上ホールディングスなどの保険株、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループなどの銀行株は上昇しました。保険会社は運用資産が大きく、銀行は貸出と預金の金利差が収益に影響します。国内金利が上がる局面では、金利収入の改善期待が株価を支えることがあります。

ただし、金利上昇なら金融株が必ず上がるわけではありません。金利が急上昇すれば保有債券の評価損や借り手の負担増が意識されます。28日は金融株が買われましたが、日経平均とTOPIXは下落しました。金融だけに資金が偏る状態は、景気全体への楽観ではなく、相対的に金利上昇へ強い業種を選ぶ動きとも読めます。

🌍 為替・米金利・原油・金が日本株へ与えた影響

28日の東京時間のドル円は157円台で推移し、日経平均が下げ幅を広げた大引け付近では157円50銭程度でした。円高方向への動きは、自動車や電機など輸出企業の円換算利益に対する期待をやや弱めます。一方、原油、食料、部材を輸入する企業や家計には、円高はコストを抑える方向に働きます。

前週末25日の米国市場では、ダウ平均が478ドル64セント高の51,828ドル62セント、ナスダック総合は129.35ポイント高の27,068.72でした。米10年国債利回りは5.16%へ低下し、WTI原油先物は1バレル92.41ドルへ下落、金先物は1トロイオンス4,321.2ドルへ反発しました。米国とイランの協議進展への期待が原油の供給不安を和らげ、米株を支えました。

しかし28日の東京市場では、時間外の米金利と国内金利が上向き、前週末の安心感をそのまま維持できませんでした。原油安は空運、陸運、化学、食品には中期的なプラス要因ですが、株価が高値圏にあるときは、金利の上昇速度や持ち高調整が先に効くことがあります。金価格の反発も安全資産需要だけでなく、金利と地政学の両方を確認する必要があります。

大引け直後の日経225先物の確定値は、確認時点で一次情報と別ソースによる照合が完了していません。取得できない値を補わず、29日朝の大阪先物、米株先物、ドル円をあらためて確認する前提とします。

🔎 9月29日の注目1:ソフトバンクグループ株式会社(9984)

ソフトバンクグループは6,244円、前週末比94円高、1.53%上昇しました。始値6,210円、高値6,409円、安値6,178円、出来高5,954万9,300株、売買代金は約3,736億円です。日経平均が安値引けとなる中でプラスを保ち、プライム市場でも大きな商いを集めました。

年初来高値9,074円からは約31.2%下、年初来安値3,365円からは約85.6%上です。半年の位置では高値からの調整圏、1年の位置ではなお上側にあります。9月18日時点の信用買い残は2,969万7,900株、売り残497万5,800株、信用倍率は5.97倍。買い残が多く、上値では戻り売りが出やすい一方、AI関連の新材料には反応しやすい需給です。

29日は同社が出資する米OpenAIの年次開発者会議が予定されています。発表時刻は確認できていませんが、AI投資の方向、製品や開発基盤に関する説明は、ソフトバンクグループだけでなくデータセンター、半導体、光通信関連へ波及する可能性があります。

ソフトバンクグループの分岐点

上昇継続:28日高値6,409円を上回り、6,400円台を終値で保つこと。アドバンテスト、フジクラ、データセンター関連にも買いが広がること。

失速・反落:28日安値6,178円を割り、前週末終値6,150円も下回ること。イベント材料が出ても出来高を伴わず、AI関連全体が下落する場合は材料出尽くしに注意します。

🔎 9月29日の注目2:株式会社みずほフィナンシャルグループ(8411)

みずほフィナンシャルグループは8,799円、前週末比173円高、2.00%上昇しました。始値8,700円、高値8,821円、安値8,636円、出来高1,126万2,400株、売買代金は約988億円。日経平均が486円安となる中で高値圏を保ち、銀行株への資金移動を代表しました。

年初来高値8,894円まで約1.1%に迫り、年初来安値5,775円からは約52.4%上です。日足と週足は強い一方、半年・1年の位置は高値圏にあり、29日は権利落ちを含む前日比だけで判断できません。信用残の最新確定値は記事作成時点で複数ソースによる照合が完了していないため、推測を置かず、価格と出来高、他の銀行株への波及で確認します。

みずほFGの分岐点

上昇継続:権利落ちの影響を考慮したうえで28日高値8,821円と年初来高値8,894円を順に試し、三菱UFJ、三井住友FG、地銀、保険にも買いが続くこと。

失速・反落:28日安値8,636円を実質的に下回り、国内金利が上昇しても銀行株全体が売られること。金利上昇の速さが景気不安へ変わる場合は見方を修正します。

みずほFGが高値を更新すれば、銀行、保険、証券を通じてTOPIXの下支えになります。反対に金融株まで崩れる場合は、28日に残った資金の受け皿が失われ、利益確定が市場全体へ広がったと判断しやすくなります。

🔎 9月29日の注目3:株式会社SCREENホールディングス(7735)

SCREENホールディングスは13,960円、前週末比220円高、1.60%上昇しました。始値14,040円、高値14,485円、安値13,835円、出来高273万3,900株です。イビデン、キオクシア、アドバンテストが下落する中でプラスを維持し、半導体関連の中でも一括りに売られなかった銘柄です。

9月18日終値12,805円からは約9.0%上昇しています。年初来高値19,770円からは約29.4%下、年初来安値7,678円からは約81.8%上です。日足は戻り基調ですが、半年・1年では高値からの回復途中。28日は高値14,485円から525円押し戻されており、上値では利益確定も確認できます。

SCREENの分岐点

上昇継続:28日高値14,485円を上回り、出来高が28日の273万株規模を維持すること。東京エレクトロン、ディスコ、アドバンテストにも買いが戻ること。

失速・反落:28日安値13,835円を割り、前週末終値13,740円も下回ること。SCREENだけが高く関連株が下がる場合は、半導体全体の回復とは判断しません。

SCREENが強さを保てば、半導体製造装置、洗浄装置、検査装置へ物色が戻る手掛かりになります。ソフトバンクグループのAI材料とSCREENの製造装置需要が同時に評価されれば、AI関連の中で分断された資金が再びつながります。

🎯 9月29日は権利落ちを除いた中身を見る

29日は3月期企業の中間配当に伴う権利落ち日です。株価や指数は配当相当分だけ機械的に下がることがあるため、日経平均が前日比マイナスでも、それだけで売りが継続したとは言えません。先物、TOPIX、配当影響の小さい銘柄、値上がり銘柄数を合わせて見ます。

注目セクターは金融とAI・半導体です。金融ではみずほFGだけでなく、三菱UFJ、三井住友FG、東京海上、第一生命HDがそろうか。AI・半導体ではソフトバンクグループとSCREENに加え、アドバンテスト、キオクシア、イビデンが28日の下落から戻れるかが焦点です。

28日のように朝高後に値下がり銘柄が増える場合、指数の高値だけを追うと資金移動を見落とします。29日は寄り付きよりも、午前10時、前引け、午後2時台で値上がり銘柄数と金融・半導体の両方が残っているかを確認したいところです。

今後の見通し

MARKET EYEの分析|対象期間:9月29日から10月2日まで

確認済みの事実:日経平均は一時67,000円台へ上昇した後、65,877円62銭まで下落して安値引け。TOPIXも安値引けとなり、プライム市場では値下がり1,039銘柄が値上がり468銘柄を大きく上回りました。一方、銀行、保険、ソフトバンクグループ、SCREENには買いが残りました。

基本的な見方:前週の急上昇に対する利益確定が主因であり、現時点で上昇基調の終了とは決めません。ただし、67,000円台で売りが増え、国内金利と韓国半導体株の動きに敏感だったため、29日は権利落ちの見かけを除いても65,000円台後半を保てるか、金融とAI・半導体に買いが広がるかを確認します。

好転する条件:配当落ちの影響を吸収し、日経平均が66,000円台を回復。TOPIXと値上がり銘柄数も改善し、みずほFGなど金融株に加えて、アドバンテスト、キオクシア、イビデンへ買い戻しが広がることです。ソフトバンクグループが6,409円、SCREENが14,485円を上回れば、AI関連の再結集を確認しやすくなります。

悪化・見直し条件:配当落ち分を考慮しても28日終値65,877円62銭から下方向へ売りが続き、値下がり銘柄が再び3分の2を超えること。国内10年金利が3.095%を上回って上昇し、金融株も下落へ転じること。半導体株安が機械、電子部品、電線へ波及する場合は、前週の上昇を持続的な相場拡大とみる見方を修正します。

次に確認する指標・イベント:9月29日は権利落ち後の需給と米OpenAIの年次開発者会議、30日21時30分は米8月PCE物価指数と4~6月期GDP確報値、10月1日8時50分は日銀短観と9月会合の主な意見、同日23時は米ISM製造業景況指数、2日21時30分は米9月雇用統計を確認します。金利、ドル円、半導体需要を通じて、日本株の金融・AI・輸出株へ影響します。

まとめ:67,000円より、売られた後に残った資金を見る

  • 日経平均は一時67,000円台を回復した後、486円58銭安の65,877円62銭で安値引け。
  • TOPIXも下落し、プライム市場は値下がり1,039銘柄。朝の買いの広がりは大引けまで続かなかった。
  • 33業種中29業種が下落した一方、銀行・保険には国内金利上昇を意識した買いが残った。
  • 29日の注目3銘柄はソフトバンクグループ、みずほFG、SCREEN。AI材料、金利、半導体選別を別々に確認する。
  • 権利落ち日は前日比だけで強弱を決めず、TOPIX、騰落銘柄数、先物、セクターの広がりを見る。

前週末に買いが広がった局面は日経平均850円高、TOPIXも上昇|9月25日大引けと月曜注目3銘柄、その前日の半導体偏重と市場内部の差は日経平均は一時1,230円高から495円高|9月24日大引けと注目3銘柄で整理しています。

28日の486円安は、前週の上昇をすべて否定する下落ではありません。ただし、朝の67,000円台より大引けの65,877円62銭に市場の最終評価が表れました。29日は権利落ちという特殊要因を切り分け、金融株に残った資金と、分断されたAI・半導体株が再び同じ方向を向けるかを確認する一日です。

本記事は公表情報を基にした市場解説であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価、為替、金利、商品価格は取得時刻と市場により変動します。

情報源・参考資料

  1. 一次情報 日本取引所グループ|株式・債券市況
  2. 一次情報 日本経済新聞社|日経平均日次サマリー
  3. 補足情報 野村證券|9月28日東証株式市況
  4. 補足情報 みんかぶ・フィスコ|9月28日大引け
  5. 補足情報 Yahoo!ファイナンス・ウエルスアドバイザー|9月28日後場
  6. 補足情報 Yahoo!ファイナンス|ソフトバンクグループ株価
  7. 補足情報 野村證券|みずほフィナンシャルグループ株価
  8. 補足情報 Yahoo!ファイナンス|SCREENホールディングス株価時系列
  9. 補足情報 OANDA|9月25日ニューヨーク市場ダイジェスト
  10. 一次情報 日本銀行|公表予定 2026年9月25日更新
  11. 一次情報 U.S. Bureau of Economic Analysis|2026 Release Schedule
  12. 一次情報 U.S. Bureau of Labor Statistics|Employment Situation Release Schedule
  13. 一次情報 Institute for Supply Management|PMI Release Calendar

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